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桑田真澄、小宮山悟…プロ野球から大学進学を選んだ4人

学び

3)桑田真澄:飛び級で大学院に

桑田真澄

『挑む力 桑田真澄の生き方』(集英社)

 通算173勝を挙げ、長年、読売ジャイアンツのエースとして活躍し、晩年にはメジャーリーグにも挑戦した桑田真澄

 2007年、39歳での現役引退後に早稲田大学大学院に進学。当時の最終学歴は高卒だったものの、それまでの経歴など様々な条件を踏まえた出願資格のほか入試面接、論文などもクリアし、「個別入学資格審査」を経た上で入学にした。

 また、2013年から東京大学硬式野球部で特別コーチを務めており、その後、東京大学の大学院研究生に合格している。評論家活動、同大学コーチを続けながら、投手・野手動作についての研究を行うなど学生生活の中でも様々な角度から野球に携わってきた。

 現役時代より屈指の理論派として知られ、豊富な経験を基に、現在も独自の野球観で球界、そしてスポーツ界全体に存在感を発揮し続けている。

4)幸山一大:大学進学を経て、夢は指導者に

國學院大學

國學院大學 photo by
Dick Thomas Johnson CC BY 2.0

 福岡ソフトバンクホークスに4年在籍した幸山一大は、2018年のオフに戦力外通告を受け、現役を引退。その後は教員免許取得を目指し、國學院大學セカンドキャリア特別選考入試に挑み、見事合格。2019年4月より大学生として新たな道を歩んでいる。

 この制度はプロ野球選手の引退後のキャリアを支援するという背景のもと、2017年に同大学とプロ野球選手会の間で協定が締結されたもので、幸山が合格第1号となった。

 現役だった4年間では支配下登録を勝ち取ることはできなかったが、プロ野球生活を経験し、地元である富山県での高校野球指導者になるという夢を見つけた。

 ちなみに大学では「人間開発学部」に所属し、大学入試と同時期に開催された「学生野球資格回復制度」の講習も受講したようだ。「野球人」としての新たなステップは、大学進学を経ての指導者デビュー。幸山の背中を見て、同じくそういった道を選ぶ元プロ選手は今後増えていくのかもしれない。

<TEXT/佐藤文孝>

新潟県在住。Jリーグ、プロ野球、大相撲やサッカーW杯、オリンピックなど多くのスポーツの現場に足を運び、選手、競技から伝えられる感動を文章に綴っている

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