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忘年会のカラオケで血まみれに…酒癖の悪い同期の事件簿

学び

裸足で渋谷から吉祥寺まで脱走

「『吉祥寺にいる』とだけ書かれたメッセージが届いたんです。私たちはそのとき渋谷にいたので、井の頭線の始発から終点までの距離。彼がどうやって辿り着いたのか、正直混乱しました」

 渋谷から吉祥寺までは約15キロあり、徒歩で行ける距離ではありません。Bは裸足のまま駆け出し、タクシーか電車に乗ったのでしょうか。本人に問いただしても、要領を得た答えは引き出せなかったそうです。

 不毛なメッセージのやり取りから小1時間がたっとところで、なんとBはタクシーで渋谷のカラオケ店に戻ってきました。そしてまたもや周りを驚かせる一言を放ちます。

「財布をどこかに忘れてしまい手持ちがないんだ。店の外にタクシーを待たせてるんだけど、誰かお金貸してくれない?」

真面目な同期が豹変した伝説

ビジネス 表情

 普段は腰が低く、品行方正な人物だったこともあって、その横柄な言動に驚いたそうです。それでも親しい同期のことを放ってはおけず、志織さんは財布を開き、Bにタクシー代を払ってくるように伝えました。

「これまでBがお酒に呑まれて不可解な行動をする予兆すらありませんでした。しかし後日、ヒアリングしてみると、激務が続いたせいで心身ともに疲弊していたようで、ついついリミッターが外れて飲み過ぎてしまったみたいで……。当の本人はその日のことを全く覚えてなくて、後に人づてで自身の奇行を聞き、かなりショックを受けていました」

 今となっては仲間内での笑い話になっているそうですが、志織さんはこの1件でお酒の怖さを思い知り、しばらくは断酒していたそうです。

特集・忘年会にまつわるエトセトラ

<TEXT/永代 明介 イラスト/パウロタスク(@paultaskart)>

1992年生。港区のIT企業でエンジニアをしながら、複業でライターをしてます。趣味は読書とラジオ。お笑い全般が大好き。編集・ライター養成講座40期生

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