内定辞退を伝えたらリクルーターから恫喝…24歳女性がとった対応は
65歳以上の人口は約3000万人を超え、2025年には団塊世代が75歳となる“超高齢社会”が到来する日本。
しかし高齢者が急増する一方、介護士の確保が追いついていないのが介護業界の現状だ。
介護労働安定センターの介護労働実態調査(平成30年)によれば、「事業所が抱える従業員の不足感」は67.2%に及び、5年連続で増加している。介護施設やリクルーターが人材確保にあえぐなか、内定の強要に遭ったという声も聞かれる。
「介護士になりたかったのですが……転職コンサルの恫喝に遭って、気が滅入ってしまいました」こう話すのは、フリーターの大塚美奈子さん(仮名・24歳)だ。
日勤を希望したが「夜勤を提案」されて…
大塚さんは動物専門学校を卒業後、ペットクリニックに就職したが2年余りで退職。現在は雑貨屋でアルバイトをしている。
「クリニックでは週2日の夜勤を入れて勤務していたのですが、持病の糖尿病が悪化したんです。医者に不規則な生活は避けたほうがいいと伝えられ、日勤メインの仕事に変えました。とはいえアルバイトでは頑張って月15万程度しか稼げなくて、医療費や生活費・仕送りのことを考えると長くは働けないなと。
もともと生命と向き合う仕事に就きたいと思っていたので、そういった適正を考えて、介護業界の転職を考えるようになりました」
その後、介護専門の転職エージェントに登録し、「正社員・月給23万以上・日勤希望」という条件で仕事を探したそうだ。しかし条件に見合う仕事は中々見つからず、夜勤も含めた条件で探すよう促されたという。
「リクルーターから『日勤の正社員だと求人が少ないので、仕事を紹介するのが難しい。“週一日の夜勤”という条件なら、直ぐに紹介できる案件があります』と言われました。持病のことは不安だったのですが、週一日だったらなんとか働けるかもと、その場では一度承諾しました」