侍ジャパン、「プレミア12」初優勝なるか。今さら聞けないWBCとの違い
来年の五輪を見据えた選手起用
周東佑京選手コメント
代走で出場 2盗塁を決め同点のホームを踏む
「三塁への盗塁は狙っていました。自分の役割を果たすことが出来て良かったです」https://t.co/zlv262CDsw#侍ジャパン #Premier12@Premier12 pic.twitter.com/ZK5u63qZ9x— 野球日本代表 侍ジャパン 公式 (@samuraijapan_pr) 2019年11月11日
今大会、オープニングラウンド(グループA、グループB)はメキシコ・台湾・韓国の3か国で行われており、それぞれの上位2か国が日本でのスーパーラウンドに進出している。
11月開催となるため、ドーム球場での試合が中心となることも特徴のひとつと言え、今大会では日本でのスーパーラウンド(2試合を除く)、準決勝、決勝が東京ドームで行われ、第1回大会では札幌ドームでもゲームが行われている。
今回のプレミア12では1試合のベンチ入りメンバーは28人となるが、来年の東京五輪は24人と言われている。各国の戦い方やチーム構成は、選手数がさらに限られる来年の五輪を見据えたものとなっていて、日本代表のここまでの戦いでも今大会ならではの選手起用が見られている。
昨今、国際大会においては複数のポジションをこなせる選手の選考はもはや鉄則と言われており、今大会でも岸孝之(東北楽天ゴールデンイーグルス)や山本由伸(オリックス・バファローズ)がリリーフとして起用され、代走での起用で活躍をみせている周東佑京(福岡ソフトバンクホークス)も内外野の守備要因としての出場が目立つ。
「世界一」を争う他競技の国際大会との比較
日本では先日までラグビーワールドカップが開催されており、その熱戦の数々の記憶が今なお脳裏から離れないでいる。また、バレーボールワールドカップも行われ、男女の躍進がみられた大会だったと言える。
さらに9月には中国で開催されていた男子バスケットボールワールドカップに日本代表が13年振りに出場し、日本バスケ界の大きな成長の跡をみせてくれた。
いずれの大会も4年に1度の開催であり、各競技単独で行われるトップカテゴリーでの最高峰の大会であることは言うまでもない。それぞれの主催も各競技連盟(ワールドラグビー・国際バレーボール連盟・国際バスケットボール連盟)であり、正真正銘、世界一を争う大会(バレーボールは他に世界選手権など複数の国際大会が行われている)だ。
野球のプレミア12も最高機関であるWBSCの主催大会ではあるが、MLB機構が中心となって行われているWBCとはMLBプレーヤーの有無といった大きな違いもあり、現段階ではWBCが公式に「世界一決定戦」と認められている。今後、プレミア12という大会の位置付けがどう変化していくかは興味深いところではあるものの、来年の東京五輪への重要な布石となることは間違いない。
<TEXT/佐藤文孝>