公務員なのに20代で借金1000万。身の丈に合わない出費が招いた悲劇
社会人とはいえ、若手のうちはお給料も低く懐事情はまだまだ暖かいとは言えません。
なかには暖かいどころか、大きな借金までしてしまっている“ゲキ寒”な人も……それは「一生安泰」と謳われる公務員でも例外ではないようです。
地方の大学を卒業後、市役所職員として勤務しているKさん(男性・26歳)も借金地獄に苦しんでいる若手の一人です。
念願の安定した公務員になるも…
「公務員を目指した理由はやはり“安定”でしたね。倒産することもないし、仕事がデキないからといってクビになることもない。いざ実際に入社してみると、たまの残業はありましたが、労働環境も充分ホワイトといっていいレベルで、特に大きな不満はありませんでした」
新卒として地方の市役所に採用され、最初は順風満帆な暮らしを送れていたKさん。しかし、働き始めて半年、久々に地元の友人たちと飲みに行った際に給料面で大きなギャップを感じます。
「飲みに行った友人のうちの一人は、上京し大手不動産会社で営業職をしていました。彼の話を聞くと契約を結ぶたびにインセンティブが入り毎月の給料が跳ね上がるらしく、お互いに入社して半年でしたが、彼は近いうちに車を買うことも検討していました。
私なんてまだボーナスが入ったとはいえ微々たるもので、とてもじゃないけどそんなことを考える余裕もなかったのですが、彼と話すうちに段々と自分も大きな買い物をするべきではないかと思い始め、つい『自分も車を買う』と言ってしまいました」
勢いで車を購入。しかし現実は非情なり
もともと自分が車が好きだったというのもあり、飲みの席で思わず見栄を張ってしまったKさん。後日、車の購入を検討していた友人と一緒にディーラーへ行くことに。友人よりはいくらかランクを落とした車種を買うことに決めていたそうなのですが……。
「いざ、ディーラーに行くと目に映る車が全部カッコよく見えてきてしまって。やはりああいう場に行くと気が大きくなって『どうせ買うならいいものを買いたい』って思っちゃうんですよね。結局、友人とほとんど変わらない値段の車種を買いました。ホイールやエアロといったオプションもつけたので総額で500万円以上しましたね」
公務員という安定した職についてはいましたが、給与制度が年功序列制というのもありKさんの給料では500万円は、かなり大きな買い物です。さらにそこからKさんは、たがが外れたように愛車のカスタムにお金をつぎ込んでしまいます。
「やっぱり、自分の車を持つと愛着が湧くのでそこに際限なくお金を使ってしまいました。毎月の給料はほとんど車のローンの返済とカスタムの費用に充てられてましたね。当然それだと生活ができないのでカードの支払いをリボ払いに切り替えたり、消費者金融でお金を借りて家賃を払っていました」