正社員なのに風俗で働く23歳女性。「24歳で死にたい」とポツリ
自己肯定感の低さ、その先の風俗…
ガールズバーやキャバクラでも働いたことがあるというSさん。しかし、ピンサロのほうが向いていると感じることが多いという。
「ガールズバーとキャバクラとかって絶対お客さんに2人とかつくのね。だから、どうしても他の女性と比べられちゃうの。『あ、私じゃなくてこっちの女の子のほうがいいんだ』みたいなのが目についちゃうのが嫌だった。自己肯定感が低いんだよね」
「自分のこと大好きってすごいよね」
やや間を置いて「男の子に対するコンプレックスがあってさ」と語りはじめる。
「小学生の時とかさ、ひどいじゃん。『お前はブスだから遊ばない、お前の友達はかわいいから遊ぶ』みたいなことを普通に言われたから。中高時代も、私の周りってかわいい女の子が多くて。ずっと顔のかわいい友達ばっかりがフィーチャーされていた」
私はかわいくない、もうダメだ……そんな思いが堆積していった先に今の働き方があったそうだ。「小学生の時の自分に、『大丈夫だよ』って伝えてあげたいんだよね」。
「いまは『女の子』を売る仕事してて、すごくいろんな男の人から私は求められてる。だから、昔の自分に、『かわいくない、って言ってくるヤツも居るけど、関係ねーから。全然大丈夫だよ、22歳になるまですぐだから』って、伝えたいです! この仕事をすることで、昔の自分を救ってるのかも……男とか女とか本当は言いたくないんだけどね」
「隠さなければいけない仕事」への葛藤
他人にには縛られたくないと思いながらも、今も過去の呪縛に囚われている……そう自らを分析する。周囲との比較や、過去の容姿に対する心ない言葉で失った自信を、取り戻すように働くが、そこが風俗店であることは、信頼できるわずかな友人にしか話していない。
「『辞めなよ』『親が悲しむと思うよ』とか、言われるんだけどさ。そんなこと言わないでほしい。お前に私の親のこと、何も分かんねえだろって。私の親の気持ちを勝手に代弁すんなって。私もあなたの親のことは分かんない、あなたのことしか分かんないんだから」
それから「結局、こういう仕事って認められないんだって思ったんだよね」と、語り始めた。
「例えば、わたしが普通のバーで働いてても同じこと言うのかなって。『就業規則的に大丈夫?』とかは言われるかもしれないけどさ。でも、風俗だと『心配だよ』『辞めなよ』になっちゃう。みんなそういうふうに思ってるんだ。家族に風俗嬢がいてほしくないんだ、って」
働いている店でも、ピンサロで働いていることは周囲には言わないように指導されるのだという。店長にも「言わないほうが、自分も生きやすいでしょ」と言われた。「この仕事で働いているのは良くないこと」という空気が蔓延しているのだ。