会社員の多くが気づいていない「転職のリスク」
「自分が将来、こうなりたい!と思える先輩がいない」「給料が安い」「評価制度がない」
こういったことで悩む多くの社会人が「転職」に踏み出すのは、大きくいえば「キャリアアップ」「収入アップ」「将来性のある会社に入る」この3つを手に入れるためです。しかし、これに異論を唱えるのが、『僕たちは、地味な起業で食っていく。』の著者・田中祐一さんです。転職ではなく、働きながらできる「地味な起業」によるキャリアアップ術を伝授してもらいます(以下、田中氏の寄稿)。
転職しても“会社員のまま”
転職によって「キャリアアップ」「収入アップ」「将来性のある会社に入る」は本当に手に入るのでしょうか? 僕はかなりの確率でNOだと思います。
それは一言でいえば、結局転職しても会社員のままだから。どんなに盤石な基盤のある会社に移ったとしても、その会社が潰れる可能性はゼロではありません。それに、他の「より条件のいい会社」に移っても結局、その会社のなかでしか通用しない人になる、というのはどの会社でも変わりません。
加えて、「キャリアアップ」「収入アップ」を勝ち取るためには、「人よりも優れたスキル」「人よりもすごい経験」が必須だから。
転職による大きなリスクとは?
こういった「誰にでもわかってもらえる派手なアピールポイント」を持たない人が、転職したとしても「今よりいい条件」が手に入る可能性は低いでしょう。
「転職で年収アップ」という広告も見たことがあるとは思いますが、『雇用の常識』(海老原嗣生・著)という書籍には、全年齢において転職を一度もしなかったケースが最も年収が高く、転職をすればするほど平均年収は下がる、というデータがあります。
誰でも一度は考える「転職」は、「大きなリスク」があるのです。
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