はるやまCMが“妻だけ家事”の描写で炎上。広報のコメントは…
西武・そごうやLOFT…過去の炎上事例
さらに、SNSが台頭したことにより、ジェンダーバイアスなどを含んだ発言や表現が瞬く間に拡散されることも、ジェンダー炎上が増えた一因だろう。2019年に入っても、西武・そごうやLOFT、江崎グリコなど炎上した企業の広告は後を絶たない。
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■西武・そごう……2019年元旦に公開された動画で、女性が四方八方からパイを投げつけられ、顔も体もクリームだらけになり、横に「女の時代、なんていらない?」とのコピー。女性の生きづらさを表したものだというが、「女性を侮辱した写真そのもの」「顔にパイぶつけられてるのは、痛ましさしか感じない」などの反論が出た。
■LOFT……2019年1月20日に展開した広告動画「【LOF-TV】Valentine’sDay 2019」。5人の女性たちが仲良さげに恋愛話をしながら、実は見えないところで髪や服を引っ張り合い、憎しみ合っているという内容。「女性がターゲットなのに喧嘩売ってるの?」「女性は陰湿って言いたいの?」などと批判。動画は2月4日に削除。
■江崎グリコ……2019年2月6日に公開した子育てのお悩み相談アプリ「こぺ」。リリース記念で制作した「パパのためのママ語翻訳」が物議をかもした。妻の発言「これするの、大変なんだからね!」を「感謝してね」が本音、などと記載。「あまりに女性をバカにした企画」と批判が集まった。同社はコンテンツを取り下げた。
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女性をめぐる表現が、時に大きな失態となり、炎上騒ぎに発展してしまう。「男尊女卑」はもちろん、ステレオタイプな男女役割分担、女性の現実や本音を「わかったつもり」で決めつける…などの表現は、今後も炎上の火種になりかねない。企業側はくれぐれも慎重に行わなければならないだろう。
<TEXT/古田島大介>
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