英会話で「Excuse me」を多用する人が気づかない盲点
海外旅行をしたり、グローバルビジネスの経験のある人であれば、Excuse me.は何度か口にしたことがあるはずです。「すみません」と同じように気軽に使える表現ですね。
中学校でも学びますから、英語を普段使うことのない人でも、馴染みのある表現です。しかし、実はExcuse me.の使い方だけで、その人の英語力がわかってしまう、と知ったら驚くのではないでしょうか?
第47回「Excuse us」
誰かに混んだ電車の車内でぶつかってしまったり、誰かの注意を引きたくて、「すみません」と言ったりしますね。しかし、よく考えると、ぶつかってしまったのは自分ですし、注意を得たいのも自分です。つまり1人称単数です。だから、Excuse me.なのです。これに気づいているかどうかで、大きな差が出ます。
例えば、混んだ電車が自分の降りたいに到着したとします。「すみません、降ろしてください」はExcuse me.です。しかし、友達や家族と一緒に移動していて、自分が人混みをかき分けて進み、他の人も一緒に下車する場合、迷惑をかけるのは、みなさんだけではありません。一緒に下車したい友達や家族がいます。
そんな時に口にすべきはExcuse us.です。意外と、こんなシーンでExcuse me.と言ってしまう英語の上級者は多いです。きっとExcuse me.をフレーズとして丸暗記し、特にMeが意味する内容に気づいていないからでしょう。しかし、みなで一緒に下車するときにExcuse me.と言って降りたら、残りの家族や友達はどうでも良い、というニュアンスにさえなりかねません。「自分だけは降ろして下さい」というイメージです。
自分以外に一緒に下車する人がいる
これまで、このコラムにおいて、ネイティブスピーカーでも表現を間違えることがあると何度か書きました。言葉は生き物ですから、日本語も出そうですが、自然と誤用が誤用でなくなることもあります。
しかし、今回の例のように、主語を間違えるということはありません。ネイティブスピーカーがExcuse us.というべき時にExcuse me.ということはないのです。やはり、自分以外に一緒に下車する人がいるということを暗に理解しているからです。