出会い系アプリで美女と知り合ったら…自宅に呼ばれて顔面蒼白した話
「もしもし? もうついた? 手あげてもらえる? あっ、いたいたー!」
夜の8時。ここは中目黒の駅前。喫煙所でタバコを吸い終えた松本マサキさん(仮名・24歳)は、待ち合わせ場所である中目黒GTタワー前で、スマホをいじっていた。
お相手は、さきほどまで某有名マッチングアプリで連絡をとっていた、年上の田村りおさん(仮名・28歳)。アプリをタップし、「ついたよー!」とメッセージを送る。
マッチングアプリを使って、現れたのは美女
先輩とマッチングアプリを使い、3か月間で何人と会えるかという勝負を初めたのは3か月前。
期限ギリギリで押し込んだ今日の日。前述の女性とマッチングしたのは1週間前、メッセージのやりとりは100回を超え、なんとなく人となりはわかっていたつもりだった。
メッセージが既読になったかと思うと、前に登録した田村さんの電話番号と名前がiPhoneの画面を覆いブルブルと震えた。
「改めて会うとちょっと緊張しますね…(苦笑)」(松本)
「そうですか?(おっ……写真よりかわいい)」(田村)
「とりあえず、あっちいきませんか?」(松本)
と言いながら、彼女は中目黒駅の方向を指差す。中目黒GTタワーを背にし、駅前の人混みをかき分け、直進する。
「身長高いんだねー」(田村)
「180センチちょうどです!」(松本)
「へー、たかーい!」(田村)
「あざす(笑)」(松本)
芸能事務所の前を通り過ぎ、焼肉店の看板を横目に、さらに先へ。某オーガニック系コンビニを通り過ぎた少し先にある、こじんまりとしたワインのお店に入った。
「ここ来たかったんだよねー」(田村)
「素敵なお店ですね!何飲まれます?」(松本)
「んーっと……」(田村)
「(メニューを眺める)」(松本)
産まれた場所から、仕事、交友関係、過去の恋愛と、他愛もない話をつづけ気づくと3本目のワインが半分以上なくなっていた。
「松本くんは、夢ってあるの?」(田村)
「夢……? んーそれは次で(笑)」(松本)
「このあとどうしよっか? ……ねぇ、ウチ近いんだけど、今から来こない?」(田村)