仕事が早く終わる「スタバ思考」と、終わらない「マック思考」
早く終わる人はスタバ思考、終わらない人は…
私はマクドナルドの接客を「マック思考」、スターバックスコーヒーの接客を「スタバ思考」と呼んでいます。
「マック思考」はマニュアルを厳守し、ムダをいっさいつくらないというものです。仕事時間を減らすには一見、効果的なように見えますが、考えることをしなくていいので、「もっと他にいいやり方があるのかもしれない」と思っても、「マニュアルにはこう書いてあるから」と、採り入れることはしません。
いわゆる、ただ「仕事をこなす」状態です。言い換えると、常にマニュアルありきで、状況に応じて対応を変えることができない分、マニュアルにない仕事は手間も時間もかかってしまうということです。そのため、結果として仕事時間が増えていってしまいます。
一方、「スタバ思考」は1件ずつ、仕事の内容や相手に合わせて満足をしてもらえる方法を考え、ていねいに仕事をするというものです。「1件1件考えて仕事をすると、時間もかかって大変ではないか」と思う人もいるかもしれませんが、それはむしろ逆です。
「この相手にはこういう対応をしたら満足していただけるかな」「この仕事は、こういうふうに取り組んだらスムーズに回せそうかな」などと考えることで、その仕事、相手に適した対応をすることができ、クオリティが高くなるうえに、ミスも起きにくくなるため、実は仕事時間が増えることはありません。
仕事が変われば、対応も変えるべき
仕事は単純なものではありません。必ず何らかのオリジナリティがあります。
その特徴、個性について向き合うということは、起きやすいミスやトラブルについて考えることにもなり、ミスが起きにくくなるうえに、ムダがなくなり、さらには、相手がより満足してくれたり、これまでにないデキになったりと、プラスαの結果を出すことができます。
たった1~2分考える時間を持つことで、全体にかかる時間を縮小することになるというわけです。仕事に取り掛かる前に、まずその仕事のことを1~2分考えて取り組むことで、“仕事肥満体質”から脱却できるのです。
<TEXT/吉田幸弘>