若手コント職人・かが屋、コンビ結成秘話「コンビニ店長のおかげ」
一緒にお笑いのDVDも借りて見ていた
――高校卒業後、賀屋さんは大学に進学。同じ頃、加賀さんはお笑い養成所に通われたんですよね?
賀屋:大学では、軟式野球サークルに入って純粋にスポーツを楽しんでました。ただ、うちの大学って夏休みが3か月もあるから暇だったんです。そのときに家で、映画とかと一緒にお笑いのDVDも借りたりして。バナナマンさん、おぎやはぎさん、ラーメンズさんとかのコントをずっと見てましたね。
加賀:僕は、お笑い好きの幼馴染みから誘われたのをきっかけに、大阪の養成所に行きました。ただ、その当事者は、入学式の1か月前くらいで急に「やっぱり行かない」って言い出したので、結局僕1人になっちゃって。
僕は高校も中退してるし、入学金も払っている状態だったから、行くしかないって感じで大阪の養成所に通いました。ただ、それからいろいろあって、僕も養成所を辞めて上京しましたけど(苦笑)。
コンビ結成は「2人を見かねたコンビニ店長」
――2人が出会ったのは、アルバイト先の忘年会だったそうですね。
賀屋:どっちもコンビニで働いていたんですけど、加賀くんが朝勤で僕が夜勤だったから、忘年会までの1年間は会ったことなかったんです。だから、いろんなシフトに入ってる店長を通じて、「加賀くんって芸人やってるらしいよ」とか「賀屋くんがお笑い好きらしいよ」とか、お互いの情報を知っていったというか。
加賀:よく考えると、24時間営業してるコンビニの忘年会とかってあり得ないと思うんですよ。その日、店長自身がシフトに入って、ほかの派遣の人を雇ってまで僕らが会う時間を確保してくれた。たぶん、2人を見かねた店長が気を回してくれたんだと思います。
賀屋:忘年会当日は、なかなか話すタイミングがなくて。途中で加賀くんがス~ッて席を立ったところで「ここだ!」と思って僕が後についていきました。
加賀:人見知りもあって居心地が悪かったので喫煙所に行ったんです。そしたら、背後から「(吐息交じりの低い声で)バナナマン好きなんだって?」っていう変な声がしたから怖くて。よくよく話してから、店長が言ってた“あの人”だって認識できたんですけど。
賀屋:ファーストアタックは大失敗しちゃいましたね(苦笑)。その頃、バナナマンさんとか東京03さんとネタづくりをしている作家のオークラさんにあこがれていて、自分なりにコント書いたりはしてました。けど、そのときは自分が芸人になるなんて思ってもみなかったです。