闇営業する若手を救えるか?芸人「就職サポート」運営主に聞く
売れない芸人の叫びと涙
――それ、両方の意味がこもってますよね。「誰か俺を売れさせてくれ」と「誰か俺に芸人を諦めさせてくれ」って意味と。
中北:就職できたら3か月後にかならず食事会をするんです。こないだも、彼女と結婚したくて芸人を辞めて僕のところへ来て就職した人と食事会をしたんですけど、その人が彼女を連れて来て、2人で泣きながらお礼を言ってくれて。「初めて未来について考えることができた」てボロボロ泣きながら。僕も泣いちゃいますよね。
――中北さんはいつもそういう人の「人生のジャンクション」にいるんですもんね。
中北:それはすごく誇りがありますね。彼らはシンプルに年収100万円が、年収400万円になりますから、そうすると考えられる未来の距離が違いますからね。
――中北さんは最近、仕事の悩みを笑いで解決するという新しい視点で話題の、『「ウケる」は最強のビジネススキルである。』(日本経済新聞出版社)を上梓されましたが、今後は「芸人ネクスト」と「ビジネススキル」でビジネスを進める計画なんですか?
中北:芸人の就職支援は営利目的ではないんです。「芸人ネクスト」では、大手旅行会社をはじめ多くの上場企業、勢いのあるベンチャー企業などとお付き合いしています。
普通ではなかなか入れない会社に入社し活躍する元芸人を見ると純粋に嬉しいんです。僕も夢破れた一人ですが、1つの夢を諦めただけで「負け」のわけではないよと、もっと多くの芸人に伝えていきたいですね。
<取材・文・/Mr.tsubaking 撮影/鈴木大喜>