俳優・早乙女太一が考える、プロフェッショナル「今の成功に甘んじない人」
4歳で劇団の舞台に初めて立ち、テレビ、映画などの世界で躍進を続けている早乙女太一さん(27)。
「天元突破グレンラガン」シリーズやアニメ『キルラキル』の今石洋之監督と、脚本家の中島かずきさんが組んだオリジナル劇場アニメ『プロメア』では、松山ケンイチさんとともにボイスキャストとしてW主演を務めています。
炎をコントロールできる突然変異の人種〈バーニッシュ〉が出現した世界で、攻撃的な集団の〈マッドバーニッシュ〉を率いるリーダー、リオを演じた早乙女さんに、作品のことや、早乙女さんが思うプロフェッショナルな人について聞きました。
人間の枠を超えたエネルギーがある作品
――これまで中島かずきさん脚本の作品には舞台もドラマも出られてきましたが、今回は劇場アニメーションです。最初に脚本を読まれたときはどんな印象でしたか?
早乙女太一(以下、早乙女):かずきさんの世界だなぁと。僕は13歳のころに初めて「劇団☆新感線」の作品を観てから、かずきさんの作品をたくさん観させていただいてきて、すごく好きなんです。
登場人物がみんな熱くてまっすぐでかっこよくてバカ。悪役も悪役で貫いてストレートでどこか憎めない。まさに王道で派手な世界。その要素が今回もそのまま表れている。さらに生身ではできない表現、人間の枠を超えたエネルギーがこの作品にはあるので、すごくワクワクしました。
自分の表現がいかに肉体を使っていたかわかった
――リオもクールななかに熱さがあるキャラクターですね。どこを軸にしたいと思いましたか?
早乙女:かずきさんが僕に書いてくれるものは、だいたい何かを背負っているんです。業とか悲しみとか憎しみとか。今回もそうしたものを背負っているキャラクター。ただ、いつもの自分の表現が、肉体や雰囲気、目や首の使い方など体全体を使って表現していたことが、今回、アニメをやらせていただいてすごく分かりました。
いかに声だけで、リオが何かを背負っている感じを表現できるのかが課題でした。あと、初めてキャラクターのヴィジュアルを見たときには、リオが女の子のようで意外でしたね。
――確かに、最初にリオが登場したとき、女の子かと思いました。
早乙女:そうなんです。声づくりも若干気にしました。あとは僕には声優としてのキャリアがないので、とにかく言われたことと、脚本にあることをやるというのが課題でした。