ひろゆきが語る、“ネオむぎ茶事件”驚きの事実「警察はIPアドレスを確認してない」
2ちゃんねるは、ひろゆきの人間観察会場だった?
――4chanのオリジナルに位置するのが日本の2ちゃんねるですが、そもそもどんなコンセプトで立ち上げたのでしょう?
ひろゆき:ネット掲示板って「書いて楽しい人」「見て楽しい人」がいて、僕は後者だったんですよ。なので、どういう人がどんな使い方をするのかを見てるのが楽しい。いわば、人間観察会場だから、コンセプトというよりは「こういう場所を用意したら、人はどう動くのかが見たい」という動機ではじめた。
掲示板が増えていったのは「こういうのを作ってくれ」と言われて、対応してたからですね。ちなみに僕が作りたいから作った板って、だいたい廃れるんですよ(笑)。「ゾイド板」とか「フライトシミュレーター板」とか作ったんですけど。まあ潰れていくわけですよ、需要がないので(笑)。
――そんな、2ちゃんねるが最初に世間に認知されたのが、2000年(平成12年)の西鉄バスジャック事件だったのではないでしょうか。
ひろゆき:あれって報道としては、「17歳の少年が2ちゃんねるに犯行予告を書き込んだと」とされてますけど、本当に書いたかは誰も確認してないんですよ。
※)西鉄バスジャック事件……2000年に佐賀から福岡へ向かうバスの車内で発生した、当時17歳の少年によるバス乗っ取り事件。2名の負傷者と1名の死亡者を出した。「2ちゃんねる」に犯行予告の書き込みが残されており、そのハンドルネームからネオむぎ茶事件とも呼ばれた。
ネオむぎ茶事件の裏側をひろゆきが語る
――え、そうなんですか。
ひろゆき:あの時、警察からIPアドレスの確認とか一切なかったんですよ。たぶん彼が「自分で書いた」と自白もしてないから、確証がないまま、そういうことになってる。当時、「へー、そこ調べないんだ」と思ってて。バスジャック犯として逮捕されたけど、その手前の犯行予告の部分、余罪のところは別に調べないんだなと。
――当時は犯行予告に対する法律が整ってなかった?
ひろゆき:いや、犯行予告に対して、何かしらの対処する必要が出たら、それは偽計業務妨害になるんですけど、すげえでかい事件だと、小さな余罪を追求しても刑期が増えるわけでもないので。だから「あ、調べないんだ」ってのは、割と驚きでしたね。
普通、事件があると警察から「この書き込みのIPアドレスを教えてください」って来るもんなんですよ。でもバスジャック事件のときはなかったので。それが佐賀県警の問題なのか、他の何かの問題なのかはわかりませんけど。
ひろゆきがフランスに住む理由とは
――現在、ひろゆきさんはフランスのパリ在住ですが、なぜパリを選ばれたのでしょうか?
ひろゆき:フランスに住んでたらフランス語をしゃべれるようになるかなと思って。フランス語なら、アフリカ圏とかでもそれなりに生活できるようになるし。でも、住んだあとになって、現地のフランス語とアフリカのフランス語は違うことがわかりました(笑)。
――フランス人は自国の文化が大好きなイメージがあります。
ひろゆき:それは、どこの国でもそうなんじゃないですか。
――今、日本のテレビだと「いかに日本が凄いか」を取り上げる番組が氾濫してて、たとえば100均の商品を海外に持っていって「これだけのスグレモノが100円なんだよ」と自慢する番組まであります。
ひろゆき:へえ、今、そんな番組やってるんだ(笑)。伝統芸能とかなら、まあわかるけど100均商品でそれを。外国の人から「お前の国って人件費安いんだな」とか思われたら嫌じゃないかとか思わないんですかね?