桜田通&笠松将、お互いに「遠慮なくぶつかり合った」撮影現場
「仕事のポリシーは自分で選択すること」(桜田)
――このお仕事をする上で、大切にしていること、譲れないことを教えてください。
桜田:自分で選択すること。そこは譲れないです。たとえばスタイリストさんに衣装を選んでもらうとか、僕よりもそのジャンルに長けている方だと分かっている場合、もちろん任せます。でもそれも任せるという選択を自分がしたい。完全に流されるというのはしたくないと、ここ10年くらいずっと思ってやっています。
笠松:僕は勝つことしか考えてないです。たとえば僕の場合はオーディションにも行きますが、それも勝ち負けだし。負けの理由はいらない。勝ちしかいらない。僕は勝った回数がその人だと思っているんです。ここにいる人たちだってみんな、勝ちを重ねてここにいる。ポケモンでも勝たないと経験値ももらえない。どれだけ経験値を貯めるか。つまりは勝つことしかないです。
桜田:僕の場合はそもそも勝負の場に乗っていないというか。自分との戦いだとは思うけれど。どちらかというと性質としては最初から諦めているタイプかな。自分より芝居が上手い人もかっこいい人もいくらでもいるし、そんな人がいると分かっていてこの世界にいるんだから、最初から勝てるわけない。
――最後に同世代の読者に向けて映画公開へのメッセージをお願いします。
笠松:この映画は、いつからだってスタートできる話ですが、僕自身、有名な人の子でもないし、なにか賞を取って出てきたとかでもない。そんな僕が役者を目指し、今回こうやって映画に出られるんだから、なんだってできると感じてもらえると思います。
桜田:思い立ったその日がスタートライン。20代っていろいろ模索する時期だと思います。選択の時期でもある。悩んでいたり、これから頑張らなきゃって人に観てほしいですし、勇気の出る作品として届くといいなと思っています。
<取材・文・撮影/望月ふみ>