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取引先に謝罪に行ったら土下座させられた…元ヤン経営者の態度が許せない

ビジネス

元ヤン経営者の恫喝にハッタリで対抗!

 淡々と事実を述べるK主任に対し、社長は浜本さんにしたように大声で恫喝。でも、これにもまったく動じないばかりか、さらなる予想外の行動を取ります。

「いきなり社長のもとに詰め寄り、『それでビビると思ったら大間違いだぞ。元ヤンだか族上がりだか知らねーが、そんなのこっちは10代のころから慣れてるんだよ』とドスの利いた声で一喝したんです。目を見開いたまま固まっている社長の顔ったらなかったですね」

 それまでの態度を一変させたK主任に社長は驚き、その場で謝罪。しかし、浜本さんも「それまでの温和なキャラとはまったくの別人ぶりにチビりそうなほどビビった」と振り返ります。

「会社に戻る途中、本当に元ヤンだったのか聞きましたが、『そんなわけないじゃん』って。大学時代に演劇サークルに入っていたそうで、つまりはハッタリ芝居。完全に騙されてしまいました(笑)」

武勇伝として後世に語り継がれることに

引き抜き, ビジネス

 この社長は以前から別の女性の営業担当にはセクハラじみたことをしてきたり、いろいろ問題があった人物だったとのこと。そのことを知っていたK主任は上司の許可を取ったうえで、自身なりのやり方でお灸を据えたのだそうです。

「後から知ったのですがKさんは会長の孫娘の婚約者だったんです。将来の跡取り候補だからあそこまで強気になれたのかもしれません。この一件は社内で武勇伝として多くの人間が知るところになり、部長となったKさんは今でも社員たちのよき理解者として慕われていますよ」

 いかなる場合であろうとも相手の土下座を求めたり、恫喝まがいの行為はアウト。クレームを入れるのは自由ですが、その際はぐれぐれも気をつけましょう。

社会人がやらかした[ネット誤爆]体験

<TEXT/トシタカマサ イラスト/zzz(ズズズ)@zzz_illust

ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中

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