「年上の部下が面倒くさい」20代営業マンの悩みに人気ラッパーが回答
東京大学中退という異色な経歴を持ちながら、明晰な頭脳を生かし、マルチに活躍するラッパー、ダースレイダー(41歳)が、20代若人の切なる人生相談に答えます。
8年前に脳梗塞で左眼の視力を失い「片目のおじき」と呼ばれる彼。昨年は「余命が5年」であると告白し、日本のヒップホップ界に衝撃を与えました。
そんなダースレイダーに今回寄せられたのは、「年上の部下が扱いにくい」という、不動産仲介業の営業マンからの相談です。
Q.年上の部下とうまくやるにはどうすればいい?
■27歳・不動産営業・男性■
「年上の部下が扱いにくくて困っています。僕はいま27歳ですが、30代、40代の部下をマネジメントしなければいけない立場です。指示をするにもいちいち気を使わなければならないし、僕の細かいミスに対してチクチク言ってきたりする……。僕のコミュ力が未熟なのでしょうか。こんな環境でうまく立ち回るにはどうしたらいいでしょうか?」
A.「年功序列」の尺度を一度捨ててみよう
ダースレイダー:一番いいのは、部下とか上司とかいないところに行くっていうね(笑)。僕はあんまりそういった経験がないから。ただ、日本の場合は“年上は敬うもの”みたいな儒教的な教えかもしれませんけど、年功序列が自然にそなわってしまっているからね。
でもね、僕がこの相談を受けていること自体がちょっと滑稽なんですけど、僕は年上をまったく敬わないです。学生時代はサッカー部に所属していたんですけど、1歳上か、2歳上の先輩と呼ばれる人たちがいて、その人たちを僕が尊敬する理由は「僕よりサッカーが上手いから」でしたね。
僕はサッカーが下手だったんで、実をいうと下級生すら尊敬してました。1歳下のキャプテンとか、本当にすごいヤツだと思ってたし。つまり、年齢を基準においていると気を遣うことになる。
その年上の部下にネチネチチクチク言われるっていうのも、その部下も年功序列っていう上下のパワーバランスを軸に考えているから出てくるんだと思うんだよね。僕は単純にどんな年下でも能力のあるヤツは尊敬するし、どんな年上でもその仕事に関して能力がないと思ったら尊敬しない。