パイオニア、赤字のカーナビメーカーを大逆転させる思考法
ラテラルシンキングなら…こんな機能を搭載
では、ラテラルシンキングならどうなるでしょうか? カーナビの目的は、いち早く最適ルートで到着できることです。ならば、全ての道でドローンを車載としてカーナビと連携させます。
VICS(渋滞や交通規制などの道路交通情報をリアルタイムにカーナビに伝えるシステム)は主に警察などから情報を収集しますが、リアルタイムというわけにいきません。VICSで再度算出した迂回路を信じても、たったいま起きた事故だとふさがっているかもしれません。
それなら、ドローンに偵察させて、リアルタイムで空いている道を探すのです。ドローンを飛ばした3Dデータは将来のために蓄積しておきます。そのデータを蓄積し、ドローン用のナビを開発します。
将来、空中宅配が実用化される頃には、ドローン用の空中ナビが必須となります。従来の地図データに3D情報として、ドローンを飛ばせる場所、飛ばせない場所を判別させるように、来るべき将来の基礎データとしても使えます。これがラテラルシンキングです。
※3/8追記:「VICSに因らないリアルタイム渋滞情報の取得・活用」について、パイオニア株式会社より2006年から「スマートループ」としてすでに展開している、と指摘がありました。
<TEXT/木村尚義>