20代は仕事で他人と繋がりたくない?「ビジネスSNS」が秘める可能性
――実際のお仕事につながったケースもあるのでしょうか?
小池:フリーランスの方が「XXということができます。今困っていることはないですか?」とEightのフィード上に投稿したら、そこから2~3件仕事が取れたというケースがあります。
例えばFacebookで仕事の投稿をしても、全く仕事と関係のない人にも届いてしまうのですが、Eightだとビジネスの現場で一回は会ったことがある人に絞って自分のビジネスの情報を届けられます。ビジネスの文脈で会った人にビジネスの情報を届けることは自然なことじゃないですか。
イノベーションは人とのリアルな出会いから
小池:そもそもビジネスの現場では、本来の価値が発揮できなかった「出会い」がたくさんあります。名刺交換だけはしたけど、活かされなかった出会いは世界中に山ほどあると思うんです。
それは本当にもったいない。新しい価値やイノベーションは、誰かと誰かが出会うことから生まれるので、それってつまりイノベーションの芽を潰していることになるのではないかなと。
――最後に、若手ビジネスマンに向けてなにかメッセージがあればお願いします。
小池:SNSに限らず、今はWebで調べれば情報はたくさん出てくるので、情報の渦に飲み込まれそうになるんですけど、リアルで会った人を大事にしたほうがいいんじゃないかなと思います。ビジネスの現場では、お会いして、名刺交換をして、直接話をした人。その方との人脈を大事にして、つながりを維持できるように何か工夫する。
会ったことのある目の前の人をちゃんと尊重して、一緒にいる時間をもっと大切にする。「Eight」じゃなくても、ほかに方法があれば、それでもいいと思います。
そうしたコミュニケーションがこれからの世の中、ますます大事になってくるのではないかなと、そう思います。
【小池亮介】
Sansan株式会社ブランドコミュニケーション部広報担当。2013年からITに特化した外資系広報代理店で、広報のキャリアをスタート。B2B、B2CのIT企業の広報業務を行う。2017年より現職
<取材/大久保亮佑(ソーシャルメディアラボ副編集長 @03rysk)文/大木一真(ソーシャルメディアラボ編集部)>