口臭が命に関わる病気の原因に。20代ビジネスマンのための口腔ケア
「日本人は、食後に歯磨きだけしていたらOKだと思っている人が多いですよね。でも歯ブラシと歯磨き粉を使った歯磨きだけでは、歯周病の原因となるプラークが6割しか落ちないと言われています。一方、欧米では歯間ブラシを使う文化が根付いている国が多く、口腔ケアについて、先進国の中で日本はとても遅れています」
日本は衛生的な国というイメージがありますが、口の中に関してはそんなことはないようです。
「日本では学校で習わないので仕方がないのですが、歯ブラシだけでなく、歯間ブラシ、デンタルフロスも上手に使ってみてください。起床時と就寝時は歯ブラシを使って、各食後は歯間ブラシやデンタルフロスでケアという形がもっとも理想的です」
実は間違っていた口腔ケア
口腔ケアの方法として逆効果になってしまっていることがあるとも。
「歯を磨くときに、汚れを落とそうと力いっぱいに磨く人いますよね。実はあれ、逆効果なんです。歯が削れてしまったり、歯肉が傷ついて炎症が起きたり、歯肉が退縮する原因になってしまいます。正しい歯の磨き方は、1本から2本ずつを細かく磨いていく方法。力はあまりいれなくて大丈夫。目安としては毛先が1、2か月は開かないくらいの力加減」
この他にも20代がやりがちな口臭を悪化させる生活習慣があるようです。
「飲み会から帰ってきて、酔っぱらってそのまま布団に入って眠ってしまうという人もいるかもしれません。言わずもがな、これも口臭を悪化させる原因です。寝ているときはどうしても口呼吸となるので、口が乾いて菌が増殖しやすくなります。まさに菌にとっては増殖に理想的な環境」
桐村さんは「疲れているから、酔っぱらっているからと、そのまま寝てしまうと口臭は悪化の一途をたどる」と。身に覚えのある読者も多いのではないでしょうか。
「一日に一度だけ歯を磨くとしたら、寝る前です。そのくらい寝る前に歯を磨くことは重要なんです」
布団に入る前のもうひと頑張り、口臭ケアのために忘れないようにしたいです。
「それでも、どうしても寝る前に磨けない日があったなら……。百歩譲って、起きたらすぐに徹底的に歯を磨きましょう」