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ブラック企業から、高待遇の会社に転職するための戦略

学び

転職活動の途中でまさかの部署異動の辞令!

ビジネスイメージ―人事

 こうして加藤さんは地道にお金を貯める一方、営業のほうでも実績を作って転職の準備をしていました。ところがまさかの事態が起こってしまったのです。

「入社3年目で、コーディネーターの部署に異動になってしまいました。何のためにコツコツとお客さんを作ってきたんだろう……と、頭が真っ白になってしまったそうです」

 でも、加藤さんは屈しませんでした。コーディネート部でナンバーワンになれば、営業の実績もプラスして、転職に有利になると前向きに考えたのです。さらに新たな発見もできました。

「人材派遣は基本、企業と働く個人のマッチングを扱っています。しかし、マッチング能力には個人差があり、せっかく営業がとってきた優良な案件も、パーになってしまいます。加藤さんも人材派遣は優秀なコーディネーターありきの業界だとわかったそうです」

 そこで加藤さんは、キャリアカウンセラーの資格を取得。営業で培った能力を生かして、“企業が求めるニーズ”も把握し、コーディネートのポイントもすぐに熟知したそうです。

「さまざまな仕事を通じて、人材派遣という仕事に対し、多角的に観ることができるようになりました。また、営業時代には知らなかったさまざまな転職エージェントとも接点を持てたので相談することもできました」

 コーディネートの仕事も板につき、後輩も増えてきた1年後。加藤さんはついに転職活動を本格的にスタート。キャリアカウンセラーの資格も強みとなり、前職より給料が倍以上の大手企業から内定をもらうことができたそうです。

 転職活動は山あり谷ありですが、たとえ不利な局面でも諦めずに粘り強い姿勢でいれば、最後にはきっと報われるかもしれませんね。

<取材・文/夏目かをる>

コラムニスト、作家。2万人のワーキングウーマン取材をもとに恋愛&婚活&結婚をテーマに執筆。難病克服後に医療ライターとしても活動。『週刊朝日』『日刊ゲンダイ』「DANRO」「現代ビジネス」などで執筆。
Twitter:@7moonr

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