ほとんどの人が知らない「できるだけすぐ」の正しい英語表現
As soon as possibleはよく知られた表現です。ASAPとも略されたりして、ビジネス上のメールなどで使ったことのある人も多いのではないでしょうか。
日本語にすると「できるだけすぐ」の意味。でもこの2つの表現にはわずかな意味の違いがあるのを知っていますか?
この表現の違い、ちゃんと説明できますか?
【第20回】「できるだけすぐ」
例えば上司から「できるだけすぐ、お客さんに連絡をして」と言われたら、多くの人がすぐにお客さんに連絡を取ろうとするのではないでしょうか。
「できるだけすぐ」というのは、多くの場合「今すぐに」の婉曲表現です。命令調になるのを避けるためだったり、直接的な表現を避けるためだったり、理由はいろいろあります。しかし「できるだけ」と「すぐ」の2つのメッセージのうち、「すぐ」のほうが「できるだけ」よりも強いイメージではないでしょうか。
逆にAs soon as possibleはどうでしょうか? 日本語のように「すぐに」という気持ちは込められていますが、「できるだけ」と「すぐ」のバランスが違います。
As soon as possibleには、日本語よりも「できなかったら少し遅れて仕方ない」というメッセージが含まれます。だからと言って先延ばしするわけでもないですし、英語でも相手の意図を汲み取る文化がありますから、早く行おうという努力はあるでしょう。しかし、聞き手の取る印象としては、日本語の「できるだけすぐ」よりも緊急性が薄まります。
本当にすぐにやってほしいときの英語表現は?
従って、英語でビジネスをする際に、日本語と同じつもりでAs soon as possibleと言った場合、想定よりも時間が掛かることがあります。As soon as possibleはWhen you can(できる時に)より少しだけ緊急性のある表現です。
したがって、Can you get in touch with our customer when you can? だと、仕事が一段落した時になるかもしれません。同じ意味で、When you get a chanceも便利な表現。
Can you give me a call when you get a chance? は「機会があったら、電話してくれる?」の意味です。昼休みや、業務終了後になるでしょう。
本当にすぐやってほしいのであれば、Right awayやImmediatelyを使います。
Can you get in touch with our customer right away?「お客さんにすぐに連絡をとって」と言えばOK。Right awayはImmediatelyより少し口語的な表現であると同時に、柔らかい印象になります。