「どこにも言ってないんですが…」渡部建が明かす、自粛中に手を差し伸べてくれた“人物”
週刊誌のスキャンダルによって2020年以降は活動自粛していたものの、2022年2月に『白黒アンジャッシュ』(チバテレ)で芸能活動を再開し、ネット配信番組を中心に徐々に露出を増やしているアンジャッシュの渡部建さん(@watabe1972)。そんな彼が11月、コミュニケーションに関するビジネス本『超一流の会話力』(きずな出版)を上梓した。
インタビューの前編では、番組復帰後の心境、本の出版に踏み切った理由、ツイッター再開の経緯などについて話を聞いた。後編では、息子に対する思いや知られざる番組復帰時のエピソード、恩人である東野幸治のすごさ、単独ライブに対する思いなど、さらに彼の今を深掘りしていく――。
【インタビュー前編】⇒アンジャッシュ渡部建、“活動自粛”を経てたどり着いた新境地「ちょっとだけ前に進ませてください」
スキャンダル後、浮き彫りになった人間関係
――2020年にスキャンダル報道があって、いろんなことを考えたと思います。何か物の見方が変わったところはありますか?
渡部建さん(以下、渡部):言い方が難しいですけど、「親身に心配してくれる人が浮き彫りになった」みたいな気付きはありましたね。たぶんスキャンダルがないまま芸能生活を送ってたら、こういう思いは受け取れなかった。それくらい本当にみなさんに手を差し伸べていただきました。
「つらい」って言葉は、僕が一生人前で口にしちゃいけない言葉だと思うんです。あくまでも僕は加害者ですから。とはいえ、その間に「頑張れ」「元気出せ」「やり直せるぞ」って言ってくれた人の多さに驚いたというか、本当にありがたいなと思いました。
むしろ深い話ができるようになった
――周囲の声が今の活力につながったんですね。
渡部:放っておかないでくれたのが嬉しかったのはもちろんですけど、「実は俺もさ……」みたいな声も多かったんですよね。僕のスキャンダルが報じられたことって、強制的に自己開示されたようなものじゃないですか。そしたら、周りの人が「実はうちの夫婦もね」とか「実はうちの会社でも金を持ち逃げされて」みたいな。大変な思いをすごい言ってくれるようになったんです。もちろん僕を励まそうとしてくれてのことだと思うんですけどね。
僕は精神的に病んでる時だったので、みなさんの不幸話がどんどん入ってくるのはなかなか苦しい状況だったんですけど(苦笑)。それでも、「今までの付き合いは上っ面だったな」と気付かされるぐらい深い話をしてくれるようになったのはありますね。
「逆に何でもっと早く言ってくれなかったんですか」みたいなことを内緒にしてたりとか。「それ言ってください。僕が何とかしたのに」って話もいっぱい聞けたので、それはそれでまた財産になったなと思います。