27歳で年収1000万円、不動産マン「#全宅ツイ」の優雅すぎる住環境
ドラマ化もされた人気不動産漫画『吉祥寺だけが住みたい街ですか?』では、吉祥寺で物件を探す客に、「吉祥寺以外にあなたにふさわしい街がある」と、あえてほかの街を双子姉妹が案内します。
一見、突飛な提案のようでありながら、候補外だった街が持つ意外な魅力に内見者は心を惹かれます。そこには顧客のニーズや生活スタイルを見抜いた不動産のプロならではの提案があります。
ところで、不動産に詳しい人たちは20代の頃、どんな街(物件)に住んでいたのでしょうか。
「クソ物件オブザイヤー」の主催団体として知られる「全国宅地建物ツイッタラー協会(全宅ツイ)」の会員有志へヒアリングを実施。ツイッター上で異彩を放つ面々から、20代の不動産エピソードをうかがいました。
初任給20万円で家賃9万円の物件に住んだ男
最初にお話を聞いたのは、ハンドルネーム「全宅ツイのグル」(@emoyino)さん(40代・不動産ブローカー)。ある街の魅力に惹かれ、会社の寮から引っ越しを決めたといいます。
新入社員で入った不動産会社の新卒歓迎パーティーでちょうえらい役員とかの人と話してて、ぼくも役員様ぐらい偉くなりたいです!役員様が仕事していくうえで大切にしていたことはなんですか?って不動産新兵のグルがキラキラした目で聞いたら、役員様が「それはな、グル君。"真心"だよ。」
— 全宅ツイのグル (@emoyino) 2018年4月2日
「20代の頃は麻布十番に住んでました。不動産屋さんになってすぐの頃、先輩に連れられて接待のお供として訪れたのが麻布十番との最初の出会いです。
たくさんの美味しいお店。ちょっとだけ下町感が残る街の感じ。それまでテレビ越しでしか知らなかった“麻布”という響き。田舎者だった私にとって抗えない魅力を持った街が麻布でした。
すぐに会社の寮から麻布の古いワンルームマンションに引っ越しを決めて、当時の初任給20万円からお家賃9万円を支払ってました」
一般的に、家賃は給料の3割以下が妥当といわれるなかで「住」に思い切った投資をしています。そこまで惚れた麻布十番の住み心地について聞いてみると。
「麻布十番の良い点は、美味しいお店が徒歩圏にめちゃくちゃたくさんある点ですね。
同時に不動産屋さんによく出くわす街でもあります。知ってる社長が奥さん以外の女性を連れていることも多いです。なので美味しいご飯屋さんに入ったら、顔見知りの社長がお姉ちゃんとお食事していた、なんて場面にしばしば遭遇するのが悪い点ですかね」
アクセス抜群ゆえに1000万円使い切った男
おなじく都心部に位置する北新宿エリアで20代を過ごした経験を語ってくれたのが、ハンドルネーム「新宿シュガーレス」(@Sugarless_kid)さん(30代・不動産証券化)です。
北新宿の物件を選択した理由をこう語ります。
新人なら3年はなんでも聞いて覚えろと言われますが、その言葉を鵜呑みにして自分で確認せずになんでも聞いてると仕事が出来ない認定されてしまうので注意してほしいですね。
— 新宿シュガーレス (@Sugarless_kid) 2018年4月2日
「徒歩・バス・チャリのいずれでも新宿に行けるうえ、銀座・六本木からもタクシーで4000円ぐらいとアクセスが至便だったからです。
物件は繁華街から近く、10分も歩けば飲み屋街が広がっていました。これは無駄遣いするには申し分のない環境で、インセンティブ込みで1000万円稼いだ27歳のときの収入でも貯金ができないほどでした」
豪快にアーバンライフを満喫されていた様子ですが、こうした生活や物件選びには、過去の反省が活かされているのだとか。
「一時期、京急線の立会川に住んでましたが、あそこが一番嫌でした。交通アクセスが悪く、品のない酔っ払いもいて治安も良いとは言えない。
近所の飲み屋からは文化の匂いが1ミリも感じられず、飲み歩きもせずにずっと家にいました。部屋で過していると今度は湿気の酷さが気になり、結局3か月で転居しています。
20代を振り返ると、立会川で過ごした期間が唯一貯金できてました。まあその金もすぐに引っ越し代で消えたけどな」