「借りた傘を返したい」と突然のLINE。20代会社員が経験した複雑な関係
皆さんは人違いの経験はありますか? 別の人と間違えて話しかけたり、話しかけられたりすると、気まずい雰囲気になってしまうものです。ただ、人違いがきっかけで新しい出会いや展開が巻き起こることがあるようです。
今回は、人違いから始まった思いがけないエピソードを紹介します。
気になっていた女性から突然届いたLINE
「ある日の帰宅途中、電車の中でスマホを見ていたところにLINEにメッセージが入ったんです。送り主はA子さん。就活のインターンシップで作ったグループLINEのメンバーの一人でした。『打ち上げの帰りに借りた折りたたみ傘を返したい』という内容でした」
そう話し始めたのは、食品メーカー勤務の直樹さん(仮名・28歳)。傘を借りたというA子さんは、傘に貼ってあった「NAOKI」というラベルを頼りに、グループLINE経由で直樹さんにメッセージを送ったそうです。
「A子さんは就活で出会って、かなり好みのタイプで魅力を感じていたんです。でも、就活の場での恋愛はご法度と決めていたので、頑張って我慢して良い思い出にしました。だから、彼女のほうから突然メッセージが送られてきたことは嬉しかったのですが、肝心の傘を貸した記憶が全くなく、正直返答に困っていたんです」
傘を貸したのは自分の恋敵だった
A子さんはその人が傘を手渡す際に何か言っていたことに気づきましたが、あまりにも激しい雨で聞き取れなかったそうです。その後、A子さんは就職し、多忙な毎日を送る中、時間だけが過ぎ去さり、今回ようやく気になっていた傘の返却を試みたそうです。
憧れのA子さんからのLINEに喜ぶ一方、内容に思い当たる節がないため、不思議に思った直樹さん。しかし、よく考えると、「実はその傘の持ち主のことを良く知っていました。それは、僕と同じ名前のB君なんです」と、思い浮かんだそうです。
B君という人物と直樹さんは、同名。直樹さんもA子さんに好意はありましたが、そのことはあえて伏せ、B君との友情を優先させていたそうです。自身の恋愛より友情を優先した結果であることをきっかけに研修開始直後から仲良くつるんでいたそう。しかし、研修の中で、B君は「A子さんに一目惚れした」と直樹さんに話していました。