積み立て投資の落とし穴。最近始めた人は「損する可能性大」なワケ
放ったらかし投資、ドルコスト平均法、日経平均インデックスファンドへの投資、米国株式のインデックスファンド投資……。こんな言葉は聞くのも嫌だと思っている投資初心者の皆さんが多いのではないでしょうか。
新刊『安心・安全・確実な投資の教科書』の著者である経済評論家の佐藤治彦氏が、積み立て投資の落とし穴について解説します(以下、佐藤氏の寄稿)。
自分が損するなんて想定外?
お金を増やそうと思って、毎月の給料の中からコツコツ投資に回してきたのに、ほとんど増えてない。それどころか調べたら損をしている。それも少しづつだけれど、毎月損失が確実に膨らんでる悲惨な状態。5年かかって貯めた200万円の定期預金で投資を始めてみたら、半年経ったらガッツリ減っておりました、そんな悲鳴も聞こえます。
ちょっと待ってくれ。自分もそのキーワードで投資をしているけれど、大丈夫か? そういう人は調べてください。損している人もいるはずです。自分の場合は得していた。トントンだった。そういう人も明日はどうなっているのかは、わかりません。相場は動くものだからです。そして、この夏から秋に、さらに動いていく可能性があります。
ほとんどの投資の本は、投資の始め方は書いていても、どうやって利益を出したらいいか。また、うまく行かない時、つまり、損をしている時はどう対応したらいいか、そういう本当に知りたいことは、ほとんど書かれていません。
売れてる投資本はわかりやすから売れている
あなたも、まさか自分が損をするなんて想定外の事態かもしれません。今を我慢していれば何とかなるのでしょうか? なるかもしれませんし、傷は深くなっていくかもしれません。なぜなら、それが投資だからです。
「ああ、所詮タレントの書いた投資本なんか信用しなきゃ良かった」
「コツコツ投資って書いてあったから堅実なのかと思ったら、確実に減っていってる」
爆発的に売れてる投資本はわかりやすから売れているのです。投資の初心者は知らなきゃいけないことが何なのかもわからないまま本を読むもの。そして、儲けたい気持ちで気軽に始めてしまう。だから、損をする人も山ほど出てしまうのです。