子育て中の20代主婦が、40万人に支持される「人気YouTuber」になれた理由
SNSの発展に伴ってインフルエンサーが激増し、差別化するのが難しくなった。新規参入が相次ぐYouTuberも同様で、過激なネタだけでは一時的な再生数稼ぎにはなってもファンがついてこない。注目を集め、人を惹きつける独自性が必要だ。
主婦YouTuberのパイオニア・ほしのこさんは、生後半年の子どもを育てながら25歳でYouTubeでの動画投稿を始めた。翌年にはYouTuberで最も多くの企業案件を獲得し、2020年10月末時点でのチャンネル登録者数は40万人超。もともと専業主婦で“特別な人”ではなかった彼女が「主婦YouTuberと言ったらほしのこ」と言われるまでになった過程を聞いた。
⇒インタビュー後編<人気主婦YouTuberが明かす「UUUM独立の真意」と深夜3時の号泣事件>はこちら。
初期の認知度は?ファン作りのコツ
――YouTube動画の投稿を始めたばかりの頃、認知度を上げるために取り組んでいたことはありますか?
ほしのこ:知名度がないうちからYouTubeに動画投稿しても埋もれてしまって見てもらえないので、まずはInstagramでファンを増やしました。YouTubeよりInstagramのほうがファンを作りやすいからです。Instagramのフォロワーを1000人くらいに伸ばしてから、YouTubeに動画を投稿しました。
――どうやってフォロワーやファンを増やしていったのですか?
ほしのこ:当時は娘を出産したばかりだったので、ターゲットを子育て中の主婦に設定しました。既婚者で子どももいる私が独身女性のようなコンテンツを出すことはできないし、自分がこれからも無理なく出せるコンテンツに特化しようと思ったんです。
まだ数が少なかった主婦YouTuberとして活動することで「主婦と言ったらほしのこ」と思ってもらえるように自分のポジションやキャラクターを固めていきました。
特に反響が良かったのは収納
――主婦をターゲットにしたことが差別化につながったんですね。
ほしのこ:「どうやったら見てもらえるか」は常に意識してましたね。主婦YouTuberでライフスタイル全般を見せる人はまだ少なかったので、主婦YouTuberのなかでも目立てるようにあえて出しました。美容と収納を中心に発信したのですが、特に反響が良かったのは収納です。すでに美容動画は飽和状態だったのに対して、収納動画はそこまで多くなかったので需要があったんだと思います。
――「主婦×収納」という組み合わせにニーズと希少価値があったんですね。やはり視聴者は主婦の方が多いですか?
ほしのこ:はい。当初は私より年上の主婦の方が多かったんですけど、今は少しずつ独り暮らしの女性も増えてきました。やっぱり、家の収納の参考に見ていただくことが多いです。