リモート社会の孤独問題に「ぬか漬け」が効く?タイム・ヌカードとは
コロナの影響でリモートワークがすっかり浸透し、私も「寝てから考える」「寝ながら考える」など自分なりの働き方を見出して順応しつつあります。ただ、会社とのコミュニケーションが減り、1人の時間が増えたせいで疎外感を感じてしまう人は少なからずいるようです。「孤独問題」や「リモート鬱」と呼ばれるこの問題によって、多くの人が「自分は会社に必要とされていない」と感じてしまうとか。
実は私、岡シャニカマ(@SHANIKAMA_hrkt)もそのうちの1人。会社に行かずとも仕事は進み、効率も上がって早く仕事が終わるので“仕事した感”を自覚しづらいからかもしれません。そんな問題に対して、前回の企画『「腐る名刺」を作って取引先に渡してみた。素材と目的は一体なに?』に引き続き“ゲイの精神科医”ことTomy先生に見解を聞いてみました。
「“自分に必要なことは何か”を考えなさい」by 精神科医Tomy
【精神科医Tomy】
1978年生まれ。クリニックに常勤医として勤務する傍ら、2019年6月から本格的に投稿を開始したTwitter「ゲイの精神科医Tomyのつ・ぶ・や・き♥」が話題を呼び、半年ほどで18万フォロワー突破! 著書『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』『精神科医Tomyが教える 1秒で悩みが吹き飛ぶ言葉』(ともにダイヤモンド社)が発売中
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岡シャニカマ:「会社から必要とされていない」と感じてしまう問題について、先生はどのようにお考えですか?
Tomy:そもそも「会社に必要とされたい」って発想がナンセンスよ。あなたにとって重要なのは『自分にとって必要なことは何か』じゃなくって?
岡シャニカマ:なるほど……!
Tomy:会社に行くこと、会社で働くことが人生の目的にすり替わってるからダメなの。会社はあくまで手段でしかないんだから。
岡シャニカマ:いやまさにその通りですね。では「自分のために必要なこと」を考えると、どう変わるのでしょう? 昼寝の時間が増えるとかですか?
Tomy:会社からはお金がもらえればいいの。せっかく時間が空いているなら、変にクヨクヨせず自分のために何かを始めればいいのよ。自分の人生をどうしたいか? というゼロの視点に立って考えてみて。昼寝はそれからよ!
岡シャニカマ:でも自分のために時間を使うって難しいですよね?
Tomy:そうね、真面目な人であるほど「サボってる」ように思えて自分のために時間が使えないわ。じゃあ、前回の「腐る名刺」みたく、そこを解決するシャニカマさんらしいアイデアを考えてみてくれないかしら―――?
「やりがいがない」という問題
岡シャニカマ:(数日後)Tomy先生の「自分に必要なことをするべき」という視点はまさにその通り、ガツンと頭を打たれたような衝撃がありました。しかし、実際のところ労働してきちんと対価(給料)がもらえる会社という存在に対して、自分のために何かをしても自分から対価が得られることは(当然ですが)ありません。
Tomy:たしかにそうね、対価がないと無価値に感じられてしまうわ。
岡シャニカマ:それに自分のために何かをしても「誰かの“ためになる”」という感覚がないことも辛いと思うんです。つまり「やりがい」がないんですね。
Tomy:自分で自分を認められる人って多くないものね。
岡シャニカマ:そこで「自分のために使った時間が何かのためになり、対価が得られる方法」を考えました。
Tomy:すごいじゃない! それってどんな方法で?
岡シャニカマ:ぬか漬けです!
Tomy:え……?