英語4語で「強(し)いて」って、どう言う?
「強(し)いて言えば」とか「強いて選ぶとするなら」という表現があります。音楽バンドのどのメンバーも好きだけど「強いて1人選ぶなら、○○が好き」ということもあるでしょうし、逆に特に好みはないけれど「強いて言えば夕食は和食が良いかな」ということもあるでしょう。
この「強いて」というニュアンスを伝えるのによく使えるのが、If I had toの4単語です。
第64回 「強いて」を4語で
「強いて言うなら」であればIf I had to sayですし、「強いて選ぶなら」であればIf I had to chooseです。現在形の文章ではありますが、英語にすると過去形になっているのに気づくでしょう。
この様に仮定法の構文をつくことで、「なかなか難しいけど、あえて言うなら」などという「強いて」のニュアンスが伝わります。
もちろん、If I have to sayやIf I have to chooseでも間違えではありませんし、問題なく伝わります。しかし仮定法を使うことによって生まれる「強いて」のニュアンスは薄れてしまいます。
If I had to choose one, I would like the green one.「強いて1つ選ぶなら、緑の物が良い」とか、If I had to say, I would say I like X the best.「強いて言うなら、Xが一番好きかな」のような使い方をします。
「では遠慮なくいただきます」
ちなみに、If I have toやIf I mustを単独で使い、特にその後に文章を付けないこともあります。よくあるのは、友達や家族と一緒に食事をして、遠慮の塊が残ってしまった時。
つまり、大皿に1つだけ食べ物が残っていて、皆が遠慮をして箸をのばさない時などです。そんな時に「○○さん、食べちゃって」と言われた人が、if I mustやif I have toとだけ言って、箸を伸ばすことが良くあります。
日本語であれば、「では遠慮なくいただきます」という感じでしょうか。しかしMustやHave toを使うことで、「もしも私に強制するなら」という直訳になりますね。ですから、これを口にする時には冗談っぽい顔の表情や口調が必要でしょう。