高収入なのに、専業主婦願望の妻に共働きを強要する弟。一体なぜか?
夫婦問題専門のカウンセリング集団として多くのメディアでも取り上げられている「離婚110番」を主宰する澁川良幸氏によれば「夫が高収入でも、妻に共働きを強要する事例が増加しています」と言います。
これは、多数の離婚問題解決に携わってきた渋川氏の実感によるものですが「こうした認識のズレが、しばしば夫婦のもめごとの原因になります」とも。
今回紹介するのは、専業主婦願望の義理の妹を味方した姉と、ケチな弟のバトルです。
コンサル勤務の弟の意外な素顔
「28歳の弟は、コンサル会社勤務で、海外でMBAの資格も取得し、さらに高収入の同業他社に転職しました。また、転職に合わせて以前から交際していた女性Aさんとも結婚。でも、すごいケチなので、結婚した途端、彼女が、義理の姉である私に泣きついてきたんです」
そう語るのは、都内のデザイン会社に勤務するWebデザイナーの有本有紀さん(仮名・29歳)。弟のケチぶりは幼少の頃からでしたが、結婚したばかりの妻にその矛先を向けたのです。
「弟は義理の妹Aさんに『専業主婦は許さない。君も資格を取って、働きなさい』と、共働きを強要したんです。結婚したらすぐに子供がほしいAさんに、弟は『それよりまず手に職を持って働いてくれ。まずは資格だ』と反対して、今の職場で働きながら、資格取得を勧めています」
弟夫婦は、異業種交流会で知り合い、交際1年未満でゴールイン。勢いで結婚したため、結婚前に将来の設計を話し合わなかったのです。
子供に関する仕事につきたい
「Aさんは、弟が高収入だから『あくせく働かなくてもいい。子供が生まれたらゆっくりと子育てできる』と思っていたそうです。結婚前の話し合いがなかったことを彼女も反省していますが、それにしても弟もAさんのことを理解してあげたらいいのに」
とため息まじりの有本さん。結婚しても子供が生まれても働き続ける女性が増えてきましたが、一方で出産して専業主婦を選ぶ女性もいまだに多いです。
「私の友達の中にも、出産する前はバリキャリだったのに生まれてきた子供の顔を見るたびに可愛くて、いつも一緒にいたいと思うようになって、子育てに専念するべく退職した女性もいます。だから子供好きであるAさんの気持ちもわかるんです」
しかもAさんは、子育てが一段落したら、子育ての経験も生かせるような、子供に関する仕事に就きたいと希望しているのです。