部屋にプラネタリウム、襖にはアニメ絵。斬新すぎるお寺に突撃
みなさんは、お寺に出かける機会なんてありますか? 様々な娯楽に溢れた現代、用事でもない限り「なんとなくお寺に行く」なんて人は少ないかもしれません。
しかしそこには、現代の息苦しさを癒すヒントや知恵が備わっているのも事実。お葬式の時にしか関わらないお寺という存在を「葬式仏教」と揶揄するそうですが、昨今は普通の人が気軽に楽しんで学べるお寺も増えています。
ステンドグラスに阿弥陀如来!?
椿信二さんという方が住職を務める「菩提寺」(福岡市城南区)。お寺といえば、渋い木造建築に畳が敷かれたお堂というイメージをお持ちの方も多いはず。ここ菩提寺にはそんなイメージをぶっ壊すものがあります。
それがこのステンドグラスです。
その鮮やかさはキリスト教の美しい教会に来たような光景ですが、描かれているのは阿弥陀如来。お寺のイメージとはかけ離れているものの、空間が軽薄になることはなく、清廉さを感じられます。
特注で作られたというこのステンドグラスの前で行われるお葬式は、無用に暗くなる心配もなさそうです。
お寺でプラネタリウムが見られる
このお寺にあるのはそれだけではありません。とある扉の上に掲げられた「星室」という札。なんのことだかわかりますか?
実はここ、プラネタリウムなのです。直径8mにもなる巨大な半球型の天井に、住職の操作によって様々な「番組」が投影されていきます。
音響も5.1chのヤマハのスピーカーを導入していて、お寺にいることを忘れるどころか、壮大なVR体験をしているような感覚になります。
プラネタリウムで映し出される番組は、いくつか用意されていて、そこはお寺らしく「生と死」にまつわるものをご住職が選んでいるそうです。袈裟を着た人がタブレットPCのような形をしたコニカミノルタ製の制御盤を、操作する様子も見どころです。
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