“アットホームな会社”に入ったら地獄だった。「有給?家族なのに?」と社長
すぐに「家族」と言うのに社会保険に加入させない
アットホームなゆえに「しょっちゅう家族って言葉を使ってくる」と、Aさん。
「『私たちは家族なんだから』、『本当の家族に見せない僕を見たい』とか。こんな言葉投げられたら、普通の人は気持ち悪くて、じんましんできますよね。僕もできましたし。
で、家族とかいうくせに社会保険(健康保険)に加入させてくれないんですよ。信じられないですよね。『家族が病気になったらどうするんだ!』って言ってやりたかったですけど、もう諦めましたね」
常時従業員がいる法人は、厚生年金保険・健康保険への加入が法律で義務づけられているのだが……。
そして、とうとうAさんが退職を決意する引き金となったのは、次の言葉でした。
「『家族で協力してるのに、有給?』という一言です。
ブラック企業の典型みたいなセリフですが、マジで言われました。有給って、労働者の正当な権利ですよね? それを取得させないんですよ。
都合のいい時だけ家族家族言って、家族にお休みくれないんです。で、社長の娘は有給取りまくり。ってオチ付きです(笑)」
この会社を退職したAさん。今は規模の大きい企業で働いています。
「今の会社は逃げ場が無数にあるし。天国です! もうアットホームな会社には行きません」
もちろん会社によるでしょうが、この話を聞く限り「アットホーム」は地獄にもなりうるようです。
ちなみに、大手求人サイトの広告制作マンによると、「企業に取材して『この会社、何もウリがなくて書くことねぇなあ』と困ったときに定番のキャチコピーがあります。それは、『社長が魅力です!』と『アットホームな会社です!』の2つです」
職場選びの参考にしたいところです。
<TEXT/ロケット梅内>