石油価格が日本企業の収益にも直結

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　さらに、その制裁の一環として、トランプ大統領は11月4日までにイランからの原油の輸入を停止するよう各国に求めています。日本、中国、韓国など8つの国・地域は一時的に適用除外になりましたが、今後どうなるか予測不能です。

　この要求に対し、日本はどう対応するのか。菅官房長官は「日本企業に悪影響が及ばないよう、米国を含む関係国としっかり協議をしていきたい」と発言するにとどまり、明言を避けています。

　2011年後半にもアメリカ・EUを中心に原油の禁輸、また金融市場からのイランの締め出しなどを打ち出した際、一時的に原油高になったこともあり、今回の制裁によってさらなる価格上昇を招くのではないかと危惧されています。

　とはいえ、原油価格の高騰は、ガソリン価格や灯油価格が上がるだけでなく、電気料金や運送コストなど日常生活に大きな影響を与え、企業の収益にも直結しています。他の国の問題だからといって軽視するのではなく、今後も世界の情勢に目を向けておくことが必要です。

＜TEXT／湯浅肇＞