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カンロのグミ生産能力が約30%増!「グミッツェル」人気拡大でブランドにも好影響

ビジネス

カンロ製品のラインナップ

カンロ飴やピュレグミなどの製品で知られるカンロ株式会社は、2024年中間決算説明会を実施し、中期経営計画2024の進捗状況や2024年の経営方針を発表しました。同社は「ブランド基軸経営と顧客起点」や「サステナビリティ推進」などを柱に、事業の成長策を推進していく方針です。

グミ市場の拡大と革新的な商品開発

(左から)「シークラゲグミ」「シークラゲグミ アカクラゲ」「ホシフリラムネ」と「Kanro POCKeT ×」(イメージ)

(左から)「シークラゲグミ」「シークラゲグミ アカクラゲ」「ホシフリラムネ」と「Kanro POCKeT ×」(イメージ)

カンロは、特にグミ市場において著しい成長を遂げています。近年、同社の「ピュレグミ」シリーズは急成長。JR東京駅構内のグランスタ東京と、2024年4月にオープンした東急プラザ原宿「ハラカド」の都内2カ所に展開する直営店「ヒトツブカンロ」は、連日売り切れ続出の大盛況となっています。

ヒトツブカンロ事業の中期経営計画2024における年平均成長率は+46.3%と好調。ヒトツブカンロで販売している、外側はパリッと中はしっとりとした食感のユニークなグミ「グミッツェル」の人気拡大により、コーポレートブランドにも好影響を与えているとのことです。

また、「アメージングカンロ」は、“おいしい、ワクワク体験”を提供する商品やサービスとして立ち上げたシリーズ。第一弾「ホシフリラムネ」(2022年発売)、第二弾「シークラゲグミ」(2023年発売)と展開した後、2024年8月27日には、シークラゲグミのシリーズ品として、「シークラゲグミ アカクラゲ」が発売されました。今冬には、第三弾商品の発売も予定されています。

顧客起点の強化、サステナビリティ推進

廃棄包材の再資源化を目指した箱のサンプル

廃棄包材の再資源化を目指した箱のサンプル

さらに、顧客体験を拡張し、顧客との関係を深化させることに注力するため、新たな商品の発売や顧客とのつながりを強化するコミュニティサイト「Kanro POCKeT ×(カンロポケットクロス)」を開設。限られたファン向けにプレオープンし、2025年1月には、対象を拡大してグランドオープンする予定です。

サステナビリティの観点から、同社は企業のパーパス「”Sweeten the Future”心がひとつぶ、大きくなる。」を基に、人と社会の持続可能な未来に貢献するための体制を構築。2024年には、社長が委員長を務めるサステナビリティ推進部を新設し、全社を挙げて環境負荷の削減や社会貢献活動を積極的に推進していることも発表されました。

廃棄包材活用への取り組みとして、マテリアルリサイクルのスタートアップ企業「REMARE(リマーレ)」と共創。発表会会場には、廃棄包材の再資源化を目指した箱のサンプルが展示されていました。

アメとグミが両輪で成長

生産体制については、拡大しているグミ市場に対応すべく、松本工場のグミ棟を約700平方メートル増築する拡張工事を進めており、グミの生産体制を強化。拡張部分は2024年10月から稼働予定で、これによる松本工場のグミ生産能力は約30%増と見込まれています。

アメとグミの成長戦略について、村田哲也代表取締役社長は、「アメとグミが両輪で成長していくことを非常に重視している」と述べています。グミについては市場の拡大に伴い、新商品の開発や戦略的なマーケティング活動を通じて消費者の関心を高めることを目指し、アメに関しても、新しい風味やバリエーションを提供することで、消費者の選択肢を広げていくとしています。

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