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【世にも不思議な副業体験】「いいね」するだけで高額報酬!社長に頼まれた怪しくないアルバイト

コラム

【世にも不思議な副業体験】「いいね」するだけで高額報酬!社長に頼まれた怪しくないアルバイト

多様な働き方が広がる一方で、賃金の上昇がなかなか進まない中、副業に興味がある人だけでなく、実際に始める人も増えている。では、実際に副業をやっている人は、どのような仕事をしているのだろうか? ちょっと変わった副業経験者の体験談を紹介しよう。

いろいろな人と知り合うバーの店長

佐久間さん(仮名)は、都内のとあるバーで雇われ店長として働く31歳。仕事柄いろいろな人と顔見知りになる機会があり、悩みを相談されることも多かった。そして佐久間さんが仕事をする中で出会った人から頼まれたのが、とある副業だった。

佐久間さんが店長をしているのは、駅から少し外れた場所にある落ち着いた雰囲気が人気のバー。老若男女さまざまなお客さんが訪れ、月に数回来てくれる常連さんも少なくないそうだ。

「いろいろな方が来てくださるんですが、中でも数年にわたって週に2回以上来てくれているのが、同年代でデザイン系の会社を経営しているという宇野さん(仮名)という方です。とても感じがよくて、たまに社員の方やお知り合いなんかも連れてきてくれます」

常連客である社長の悩み

そんな宇野さんは、最近、会社のことで悩んでいると佐久間さんに相談していた。なんでも、社員同士の仲はいいけれど、チャットでのコミュニケーションに時間を取られて、ちょっとした負担になっているそうだ。

「少人数の会社で社員同士の仲が良く、社長である宇野さんとの距離感も近いらしいんですよね。それで社内のチャットで宇野さんも含めたグループで会話をしているときに、宇野さんが何かしら反応しないと社員から文句を言われてしまうそうで……。忙しい方ですから、すべてのやりとりに目を通すのは大変だということで悩んでいらっしゃいました」

まさかの手伝い?

そんな宇野さんの愚痴を聞いた流れで、ちょっとしたアルバイトをしないかと冗談っぽく言われた佐久間さん。その場のノリだと思っていた佐久間さんは、どんなアルバイトなのかを聞いたそうだ。

「アルバイトというほどの仕事ではなかったのですが……内容としては宇野さんが忙しくチャットをチェックできない時間帯に、社員から送られてくる雑談のチャットに『いいね』をしてほしいというものでした。そのときは、そんなことでよければお手伝いしますよ、と軽く答えたんですが……」

冗談かと思っていたが……

このようなやり取りがあった数日後、再び佐久間さんのお店に訪れた宇野さんは、本当にアルバイトをお願いできないかと真剣に相談してきたのだ。これは冗談ではないのだと理解した佐久間さんは、しっかりと考えてOKしたそう。

「まさか、あのときの話が真剣なものだとは思っていなかったので、少し驚きました。でも信頼している方のお願いでしたし、お店をしながらでもできる内容だったので問題ないかと思ってOKしました」

社長の代わりに「いいね」

佐久間さんがOKしてくれると、宇野さんはうれしそうな表情でスマホを差し出してきた。真剣にお願いすればOKしてくれると踏んで、すでに佐久間さんが使用するスマホを契約してきたという。また、しっかりと業務委託契約も結び、月額6万円で仕事を請け負うことも取り決めたそうだ。

「こういう用意周到さも仕事ができる方なのだなと思いますよね。僕は受け取ったスマホでチャットのアプリにログインし、週に何度か宇野さんから頼まれた時間帯に、ひたすら社員さんたちの話に『いいね』をしています。社員さんたちの会話を見ていると本当に仲がいいのが伝わってきて、いい会社なんだなと微笑ましく思っています」

アルバイトを依頼されてからも、相変わらず宇野さんはたびたびバーに顔を出してくれるそうで、店長とお客という関係は変わっていないそうだ。

[文/digiart(デジアート)]

音楽心理学に基づいた〈耳で飲むお薬®〉をはじめ、メンタルヘルスに効果的な音声素材を独自のmeditone®テクノロジーで開発している会社、digiart(デジアート)のライター兼エンジニアです。学生の頃の夢は「ものかき」で、今の夢は「おむこさん」です。アプリケーションのドキュメントから官能小説まで、いろいろ書いてます! あと、アプリも開発していますので「耳で飲むお薬」と検索して私を探してみてください。
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