ポイ活はゲーム感覚!達人おすすめアプリや節約の心得とは?【井上ポイントさんインタビュー】
38枚のクレジットカードやApple Payなどを駆使して、毎年40万~50万円分のポイントを貯めているほか、ポイントを使って家族でハワイ旅行に行ったこともあるという、お笑い芸人の井上ポイントさん。ポイ活や節約の達人である井上さんに、忙しいビジネスパーソンでも手軽にできるポイ活や、お得な節約術、そして最近のユニークな活動について聞きました。
ポイ活はRPGのゲーム感覚
――井上さんは、長年ポイ活を続けていて、たくさんのエピソードがあるかと思いますが、その中でも特に印象に残っていることについて教えていただけますか?
井上:ポイ活を説明するときに、僕はゲームをする感覚でやることをモットーにしています。ポイ活にはさまざまな種類があり、その1つにキャッシュレスでの支払いがあります。
このキャッシュレスのポイ活をする際に、お店での買い物をRPG(ロールプレイングゲーム)に例えています。お店が「ボス」で、クレジットカードや○○Pay(ペイ)が「武器」です。僕の場合、38枚のクレジットカードやApplePayなども含めて数十種類の武器を持っています。お店、つまりボスにあわせて、多様な「武器」を使いこなして、最高の還元率を得るのです。
もちろん、負けることもあります。還元率の高い支払い方式を見逃してしまうこともあって、その瞬間は悔しいですが、それもゲームの一部としてすぐに気持ちを切り替えますよ。
――なるほど。ゲーム感覚なんですね。
井上:時には「魔法」を使ったり、「召喚」したりすることもあるんです。武器以外にキャンペーンを活用することもあります。去年、NEXXUS(ネクサス)というメーカーのシャンプーやトリートメントを購入すると4,500円以上の買い物で2,000ポイントが還元されるキャンペーンがありました。同時期に、ドラッグストアのトモズでポイントアップキャンペーンが行われていたので、両方を組み合わせて、さらにお得に買い物することができたんです。
具体的には、4,500円の買い物に対し、キャンペーンで2,000 ポイントバック、ポイントアップで100円につき1ポイントの60倍で2,400ポイント、さらにトモズでVISAのタッチ決済を使用すると20%還元されるので900ポイントですが、上限が800ポイントということで、最終的には5,200ポイント以上が還元されるという結果になりました。お金を払って商品手に入れているのに、逆に多くもらっているような経験をしたのが最近では印象に残っています。
――計算力がすごいですね。それほど複雑な計算は、なかなかすぐには難しいです。
井上:そうですね、小さい頃にそろばんをやっていたので、数字が得意なのもあります。それがポイ活には大いに役立っています。
ポイントサイトやキャッシュレスが手軽でお得
――忙しいビジネスパーソンでもできる、簡単なポイ活の方法を教えていただけますか?
井上:まずおすすめなのは、「ポイントサイト」の利用です。「モッピー」というポイントサイト(アプリ)を利用すると、楽天市場やその他のネットショッピングで商品を購入する際、そのサイトを経由するだけで追加のポイントが貯まります。このポイントは現金やPayPayポイント、dポイント、楽天ポイントなどに交換できるのです。これだけで簡単にポイントが貯まるので、忙しい方にも適しています。
――それは、やらない手はないですね。
井上:そうなんですよ! 買い物以外にも、楽天トラベルやYahoo!トラベル、ネット回線の契約などでもポイントがもらえます。アマゾンはありませんが、ネットで買い物をする場合は、一度モッピーで検索するといいと思います。
――そのほかに、日常的にできる節約術があったら教えてください。
井上:普段の買い物をすべてキャッシュレスにすることもおすすめです。クレジットカードやスマホ決済を利用することで、ポイント還元を得られます。特に三井住友カードのように特定の店舗での利用で7%還元されるものを利用することで、ローソンやセブン-イレブンなどのコンビニや、マクドナルド、サイゼリヤ、すき家、ドトールといったチェーン店での日常の買い物がさらにお得になります。
僕は、「ポイ活をしているつもりはないけれどポイ活になっている」状態が一番いいと思っています。普段の買い物をしているだけで、自動的にポイントがたまってくるのは手軽ですよね。
ブログがメモ代わり、無駄なものは買わない
――本当にさまざまな方法があるんですね。それらを効果的に活用するためには、情報収集が肝心だと思いますが、それはどうされていますか?
井上:PRタイムズで「ポイ活」や「ポイント」を検索したり、Xのポイ活仲間やメルマガなどを通じて新しい情報を収集しています。
――たくさんの情報は、どのように整理されているのですか?
井上:自分のブログにお得な情報を書くことでメモ代わりにしています。ブログは、皆さんにポイント情報をお知らせする一方で、自分のメモにもなっているんです。たとえば、お店で何かを買おうとしたときに、何かキャンペーンがあったなと思って、自分のブログを見返すことはよくあります。
――たくさんのクレジットカードや〇〇Pay、アプリなどを駆使していらっしゃいますが、今どれくらい使ったかは、どのように管理されていますか?
井上:あまり管理しないようにしています。僕の主義として、無駄なものは買わないと決めていて、キャンペーンとポイントに振り回されないことが重要なんです。ポイ活をやっていると、キャンペーンやってるから、ポイントがもらえるから、これも買おうという感じになってしまう人が多いですが、僕は買いたいものをいかにお得に買えるかというゲームをやっているので、無駄なものは買わず、いくら使ったかという管理はめんどくさいからやらないようにしています。家計簿もつけていないです。
福島県鏡石町で農業体験
――2024年6月から、ポイ活以外に福島県鏡石町に移住体験モニターの活動もされているそうですね。その活動をすることになった経緯を教えてください。
井上:もともとのきっかけは、高校時代の同級生が八芳園の広報をやっていて、声をかけてもらったことです。鏡石町と八芳園の取り組みについて説明を受けて、以前から農業には関心がありましたが、本格的にやったことはなかったので興味を持ちました。子どもの頃に祖父母の畑でトウモロコシやブルーベリーを収穫したり、大人になってイチゴ狩りをするくらいでした。でも今回、移住体験モニターとなって、農業のさまざまなプロセスを知って、すごくいい経験をさせてもらっています。
――実際に作業をしてみて、どうでしたか?
井上:楽しいですね。本当に知らなかったことがいっぱいで驚きました。イチゴ農園では、収穫前に土を掘り返してハウスをサウナ状態にして殺菌する作業などがあって、そのプロセスの多さに感心しました。キュウリ農家では枯れた葉を取る作業や雑草を抜く作業もやったんですよ。こうした作業を通じて、農業の大変さとやりがいを実感しました。さらに、農家さんたちとの交流で、町のこともいろいろ教えてもらって、とても充実しています。
――鏡石町へは週に2回ほど通っているそうですが、現地で泊まるのですか?
井上:基本的には前日の夜に鏡石町に到着し、一泊して朝8時半から夕方まで農業体験をします。その後は、現地に移住している八芳園の社員、鈴木さんと一緒に町内のお店を訪れたりします。次の日も同様に農業体験をして、その日のうちに東京に戻るというスケジュールです。現地での生活を楽しんでいて、鏡石町の人より町のお店に詳しくなっていますよ(笑)。
――地域の方々とも交流が深まっているようですね。ポイ活も話題になりますか?
井上:はい、役場の方々や農家さんたちともポイ活の話題で盛り上がることが多いです。楽天市場での買い物の際にポイントサイトの活用をおすすめしたりして、皆さんに喜んでもらっています。あと、福島県民アプリについても教えてもらいました。アプリを使うと歩数に応じてポイントが貯まり、それが商品券に交換できるなど、地域密着型のお得な情報もあるんです。
――活動の幅が広がりますね。
井上:そうですね。去年、企業に呼んでいただいて、ポイ活や節約に関する講演会を3回やらせてもらったんですが、とても喜んでいただいたし、僕も楽しかったので、今後もそういう講演会を定期的にやれたらいいなと思っています。