「私の分のご飯も作りに来い」「捨てたら許さない」別れた彼の母親が狂気すぎて震える
異常すぎるほどの激しいノック
何事もなく3か月近くが経ち、お互いに結婚も意識するようになっていたある日のこと。遊びに行ったSのマンションでまったり過ごしていると、突然、玄関をドンドンと激しく叩く音が聞こえたのです。それはまさに、異常すぎるほどの激しいノック」
「そのうちSの名前を怒鳴るように何度も呼びはじめ、恐怖を感じました。少しのあいだ渋い顔で無視をしていたSが、ドアに駆け寄り開錠。次の瞬間、『ちょっ…静かに…』というようなことを言おうとしましたが、中年の女性が怒鳴りながらなだれ込んできたのです」
床に尻もちをついたSは、「しばらく仕事が忙しいから来ないでって言ったじゃない」と言うと、中年女性は「仕事?このウソつきが!お前、まさか、そこの女と結婚するつもりじゃないだろうな!」とドスの利いた声で言い、真紀子さんのほうを睨みつけます。
「真紀子は母さんの役にも立つと思う」
「するとSが、『大丈夫、真紀子は料理もできるし、掃除も得意。母さんの役にも立つと思う』と言いはじめたのです。中年の女性がSの母であることは理解できました。でも、Sの言葉が理解できず、呆然。そんな私を、Sの母が上から下まで見つめています」
そしてSの母は急におとなしくなると、「あんた、どんな料理が得意なの?」「週に何回ぐらい掃除してるの?」と質問責め。その場は怖くて適当に答えた真紀子さんでしたが、「こんな母親がいたら怖くて結婚なんか考えられない」と、速攻でSに別れを宣告します。
その日から止まらないLINE
「すると、その日からLINEが止まらない。しかも相手はSではなく、Sの母親からです。『Sを捨てたら許さない』『彼女なんだから、花嫁修業としてたまには私の分のご飯も作りに来い』など、とにかくありえない内容を連投してきます」
真紀子さんは震えながらも、「Sさんとは別れました。これ以上しつこく連絡してくるようなら、警察や弁護士に相談します」とLINEを送信。するとすぐに連絡はなくなったそうですが、それ以降は恋愛するのが怖くなったと言います。
「あとからK奈に連絡を取って知ったことですが、K奈がSと付き合っていたときには『あんたにSは渡さない』と言われて別れることになったため忠告したとのこと。ただ、Sのことを嫌いになったわけではなかったため、素直に忠告できなかったと謝罪されました」
まわりにいる人が、いつもストレートに忠告してくれるとはかぎりません。嫉妬や羨む気持ちがあればなおさら。K奈さんのように意味深な忠告になってしまうこともあるでしょう。忠告を受けたときには注意して耳を傾け、気に留めておきたいものですね。
<取材・文/山内良子 イラスト/カツオ(@TAMATAMA_GOLDEN)>
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