念願のデート！でもしどろもどろに

「女性と接点が持てたのはとても嬉しいことなんですが、LINEを見返すと美沙さんから話を振ってくれることがほとんどなんです。そんな現状に少なからず負い目と情けなさを感じてしまって…」

　まるで夢のような美沙さんとの繋がりに嬉しさを隠しきれない一方、全くリードできない自分に悶々としていると、美沙さんから楽器を買いたいから同行してほしいとの連絡が届きました。楽器関連の仕事をしている旭さんにとって、絶好のチャンスとなるはずだったのですが…。

「美沙さんはバイオリンを探していたんです。僕の会社は弦楽器はやっていないんですよ。でも、気がついたら快諾してしまってました……」

　楽器購入デートまでの数日間、旭さんは必死になって、ネットや知人からバイオリンの情報を入手したそうです。ただ、美沙さんが知りたかった情報はほとんど持ち合わせてなかった旭さん。結局何を聞かれても歯切れの悪い回答しかできなかったそうです。挙げ句の果てには、楽器店の店員にまでダメ出しを食らう場面も…はじめてのデートは後味悪くあっけなく終了したと言います。