探偵業の素朴な疑問Q&A!浮気調査の本当にあった修羅場エピソードも
探偵といえば、映画やドラマの世界に出てくる魅力的な存在だ。スパイのように良い意味で影があり、卓越した調査技術で依頼者からの要望に応える。そんな探偵に関して、一般人としては興味津々。色んなことを知りたくなる。今回は、日頃から感じる素朴な疑問に、原一探偵事務所の調査本部統括部長である解良洋道(けら ひろみち)氏が回答してくれた。
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探偵が尾行している相手に見つかったら?
ーー調査対象者を尾行する際、その対象者に見つかってしまうことはあるのですか?
解良氏「まず弊社では、見つかることはありません。なぜかと言えば、調査に入る前の打ち合わせ時に、どういった経緯で依頼されたのかをきちんと把握した上で調査に入るためです。この時点で、ある程度、警戒度合いがわかってきます。そして、調査は張り込みからスタートしますが、周辺の状況に合わせてカモフラージュしながら実施することで気付かれることを防ぎます」
「調査初日は特に、現場周辺の状況、対象者の性格、くせなどを把握しにくいため、細心の注意が必要です。対象者を確認できてからも同様です。もともと警戒心が強い人もいるため、対象者の動きやルートなどを気にしながら追尾していきます。そこで少しでも気になることがあれば、調査員や調査車両を入れ替えながら尾行を実施していきます。それでも危険と判断した場合は、一旦調査を打ち切ることも視野に入れます。このようなことを通じて気付かれることを防ぎます。
万が一見つかってしまった場合も、絶対に調査をしていることを認めない、探偵と名乗らない、シラを切るといったところだと思います。もしあなたが普通に道を歩いているときに目の前を歩いている人が、いきなりあなたに向かって『お前、ずっと付いてきているだろ!』と話しかけてきたときのことを想像してみてください。そのとき、あなたはどんなリアクションをするでしょうか。調査員はそのとき、あなたがとる行動を取ることになります」
浮気の証拠がバッチリ取れた!裁判で勝てないケースはある?
ーー探偵に依頼して浮気の証拠が取れたとしても、裁判で勝てないことはありますか?
「『不貞の証拠』があれば、まず負けることはないでしょう。ただし、不貞として認めるに足る証拠であるかどうかが問われます。例えば、自分の妻が知らない男と2人で食事やドライブ、買い物などをしながら手をつないでいたのを写真におさめただけでは、不貞は認められません。2人が手をつないで建物から出てきたとしてもラブホテルなのか、ビジネスホテルなのか、自宅なのかによっても変わりますし、1回ではなく複数回、証拠が必要になる場合もあるでしょう。曖昧な証拠で争えば不貞を認められないこともあります」