“合コン”は死語。若者にとって恋愛は贅沢品?挑戦的なマーケティングを行う「タップル」の取り組み
他社がやらない「挑戦的なマーケティング」を積極的に展開
加えて、飯塚氏が2020年3月に社長へ着任して以降、挑戦的なマーケティングにも果敢に挑んできた。
富士急ハイランドやさがみ湖リゾート プレジャーフォレスト、チームラボボーダレスといったレジャー施設とコラボしたデートイベントの開催や、吉本興業の人気お笑い芸人が「恋愛」をテーマにしたネタを披露する「タップル寄席」など、さまざまな企画を立ち上げているのだ。
このようなマーケティングを行う背景として、飯塚氏は「マッチングアプリに興味がない、興味があるけど二の足を踏んでいる人に対し、いかに興味を持ってもらうかを考えている」と述べる。
「マッチングアプリとして、ブランドの信頼感を得るためには、従来のやり方では限界があると感じていました。そのため、リアルとの体験と結びつけ、新たな出会いの場を提供できるよう工夫を凝らしています。タップルは業界の“ファーストムーバー”として、これまでもコロナ禍に突入してから、オンラインデート機能を他社よりも先んじて導入するなど、常にチャレンジする気概を持って取り組んでいます」
最近注目の「ChatGPT」も、タップルでは他社よりも先行してプロフィール文の添削機能で活用している。今はAndroid版のみ対応しているとのことだが、リリース1週間で5000件以上の利用実績があり、ユーザーの利便性向上に貢献しているそうだ。
そのほか、社員を恋愛YouTuberとして立たせ、恋愛に関するハウツーやお悩み相談の動画コンテンツを展開したり、“恋をしたくなる”ようなショートドラマをTikTokアカウントで配信したりと、SNSも積極的に活用し、Z世代や20代に向けた訴求も行っている。