コロナ前より輸送力を伸ばしたトンデモエアライン「ボラリス」の驚愕経営とは
パンデミック成功物語がある
同社にコロナ禍で輸送力を伸ばすことができたのは何故なのかと問い合わせたところ、フリダ ゼルメノ氏から「ボラリス パンデミック サクセスストーリー」なる文書が送られてきました。コロナ禍開始早々の2020年5月には、安全性、柔軟性、低価格の3つの提案を行い、パンデミックの荒波を越えてきたと書かれています。
同年9月までにはバイオセキュリティプロトコルを導入し成功させています。更に11月には世界観光協議会(WTTC)が発行するセイフティ トラベル スタンプを取得し、旅程順守率が97%と日本での最悪期でもコロナ禍前とさほど変わらぬ移動需要を得ていました。コロナ初年にこれだけ実施した対策のスピードが早いというのも挙げられます。自社の成功物語としてプレスリリースを発表してしまうところが大物のエアラインの風格がありますね。
日本には就航していないが、気になる会社
メキシコと近隣諸国への短・中距離路線のみの展開で日本には馴染みが薄いエアライン。それでも、ANAとエアロメヒコが日本からメキシコシティへの直行便を飛ばしており、メキシコ国内やコスタリカやグアテマラなどへの乗り継ぎで利用できる機会がありそうです。
コロナ禍で逆に輸送力を上げることができたエアラインがあるという事実を知れば、そこからは学べることが多いように思います。
<TEXT/北島幸司(航空ジャーナリスト)>
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