評価されずに悩む人は「スキルアップの努力」をしてはいけない。
人からのアドバイスを素直に聞くのは難しい
ただ、これはなかなか実践するのが難しい。いい大学に入り、いい会社に入り、周りの友人たちも楽しく昇進している……という環境が周りにある人ほど、「自分はバカである」と認めることができません。それどころか、どうすれば周りにすごいと思ってもらえるか考え続けてしまうケースもあります。そういうことを始めると、仕事で評価されるどころか、評価はどんどん落ち込んでいきます。
「プライドを捨てて素直になり、目の前の仕事にきちんと集中し、周りの人と良い人間関係を築く」、実際のところ、これはどうすれば実現できるのでしょうか。プライドが高く素直になれない人に「あなたはプライドが高くて素直じゃないから伸びないんですよ、プライドを捨てましょうね」とアドバイスをしても、もちろん受け入れられるはずはありません。
心から尊敬できる人を見つけること
ぼく自身、そのようなタイプなのでよくわかります。人からアドバイスを受けても、それを素直に聞くのはとても難しいのです。素直になったほうが周りの人に好感を持ってもらえるし、自分の成長にもつながることは頭ではわかっています。でも、どうしてもそれができない。
ぼくの場合、あるときとても尊敬できる上司に出会ったのが転換点でした。心からその人のようになりたいと思い、その人の後をついていき、「なんでそんなにすごいんですか」と聞き、教えてもらったことを全力で吸収するようになりました。そのときの自分は、「人からアドバイスを聞くなんてイヤだ、恥ずかしい」という気持ちはまったくなく、とにかく彼に近づくことに全力を注いでいました。
あくまでもこれはぼくの例ですが、プライドが高く素直になれなくて悩んでいる人には、ぜひ一度試してみてほしいです。自分が心から尊敬していて、「こうなりたい!」と思える人を見つけ、その人からの教えを全力で実行する。その中で、「プライドを捨てる」「素直になる」という感覚を理解できるようになり、それはその人以外とのコミュニケーションでも生きてくるはずです。その中で、いつの間にか「素直な人」になっていき、仕事上での評価も上がっていく可能性が高まるのではないかな、と思っています。
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少しでも参考になれば嬉しいです。お読みいただきありがとうございました。
<TEXT/Zenyum Japan代表取締役社長 伊藤 祐>