『ザ・ノンフィクション』は日常茶飯事…ネットで話題の“結婚請負人”を直撃
一人ひとりの変身計画を立てる
──大変なお仕事ですね……。うまくいかない人に特徴はあったりしますか?
植草:お見合いをして、お互いがまた会いたいとなると交際がスタートするんですけど、交際に入った時のサポートもします。なかには、初デートにすらなかなか進まない人や、デートしても2回目に繋がらない人もいます。
ここにいらっしゃった時にに結婚できない理由を聞くと「分からない」と答える方が多い。ただ婚活しているだけ。ファッションや歩きかた、魅せかたというものを2時間くらい話して、「この人はここを1か月以内に変えて、それから次はここを変えて……」と頭の中で“変身計画”を考えていきます。
キューピッドの役割は高校時代から
──結婚相談所の設立の理由は?
植草:もともとは、アパレルの販売会社でコンサルをしていて、お店を25店舗運営していました。印象的だったのは、2008年のリーマンショックの時。派遣に出した女性たちが“派遣切り”に遭って戻ってきたんですよ。
再就職してもらおうとしたんですけど、行き場がない……。どうしようかと思い、1人ずつに話を聞いた時、「私は結婚していて、しばらく仕事がなくても夫に食べさせてもらいますから大丈夫です」という人が一握り。あとは明日からの生活にも困るので、「とりあえずキャバクラで働きます」だったり、「田舎に帰ります」という人ばかりでした。
その時に、「結婚していない従業員がこんなにも多かったんだ」と気づいたことが1つ。あとは会社の業績も悪くなってきたので、事業転換しようとなった時にあがったのが「老人ホーム」と「保育園」と「結婚相談所」でした。それぞれリサーチをしてすぐに始められるのが結婚相談所だと思いました。実は、高校生のころから、同級生同士をよくくっつけていたんですよ(笑)。
事業を始める前、すでに30組を結婚させていたので、それを知っていた従業員から「社長って人と人繋ぐのがお上手じゃないですか、これをビジネスにしたらいいんじゃないですか?」と言われたことも後押しになりましたね。