『ザ・ノンフィクション』で話題の“歌う人力車夫”に、やりがいと将来の展望を聞いた
仕事が終わってから「男泣き」
――まさに、失ったと思っていた未来が手に入ったという感じですね。
マエダ:嬉しかったんですが、あまりに夢のようだったので、働いている時は実感がわきませんでした。仕事が終わってから1人で泣いてしまいましたよ。
――避暑地として人気の軽井沢。人力車の稼働は夏だけだそうですね。
マエダ:はい。夏が終わっても人力車は続けたいという思いがあって、そんな時に鎌倉の知り合いから声をかけてもらい。即決で鎌倉に行くことにして、今に至ります。
――一方、音楽とはどんな出会いだったんですか?
マエダ:父が歌手を目指していたので、自宅や車でさまざまなアーティストの曲をずっと流していて、音楽がいつも傍にある家でした。誕生日にCDをプレゼントしてもらうこともよくありました。子供だったので、そのアーティストが誰なのかもわかってなかったんですが(笑)。
3代目J SOUL BROTHERSのオーディションで…
――どんなアーティストが好きだったんですか?
マエダ:小学生の頃にCHEMISTRYに憧れて、いつも歌っていました。みんなの前で初めて歌ったのは、帰りの会ですね。中学校に上がってからは、スティーヴィー・ワンダーやマイケル・ジャクソンなどのブラックミュージックにはまっていきました。
――歌を「仕事」にしようと決意したのはいつですか?
マエダ:高校3年の時、将来の進路について考えていて、子供も好きなので幼稚園や学校の先生として歌に携わるのもいいなと思ったりしていました。そのころ、今の「3代目J SOUL BROTHERS」のメンバーを決めるオーディションがあったんですが、3万人中28人に残ったんです。そこで、「これはいける!」と調子に乗っちゃいまして(笑)。
――それは調子に乗っていい結果ですよ!
マエダ:全力で取り組むことを決めて音楽の専門学校に入って、在学中に4人組グループでデビューしました。