石川県の「人気ラーメンチェーン」がタイ進出30周年。成功要因は“サイドメニュー”に
「焼きそば」もタイ限定メニュー
「焼きそば」もタイ限定メニューで、キクラゲ、紅生姜、キャベツ、もやし、豚肉、ニラなどの具材が入っている。太麺にソースがしっかり絡んでいておいしい。
友人がハチバンの思い出について、次のように語ってくれた。
「私の母はハチバンの焼きそばが大好きで、昔はよく学校帰りに自宅のお土産にテイクアウトしていたよ。父の好物はトムヤムクンらーめんだった。私にとってハチバンは家族との思い出の場所で、懐かしい味なの」(25歳・タイ人女性)
今後も新規出店や設備面の強化に注力
8番らーめんは30年前のタイ進出以来、日本の店舗と同様に、大衆が日常利用しやすい店づくりを目指して試行錯誤を重ねてきた。タイ人の嗜好や慣習に真摯に寄り添い、ニーズに応え、庶民的な価格で日本の味とサービスを安定的に提供し続けた。
その結果、今ではマクドナルドやKFCに匹敵するほどの新たな食文化を確立し、ソウルフードとして親しまれている。最後に、タイの事業展開における今後の展望について担当者に聞いた。
「タイでは引き続き新規出店を進めていきます。設備面にも注力しており、2023年には第2セントラルキッチンが竣工予定です。さらなる価値をお客様にお届けできるよう、これからもチャレンジを続けてまいります」
<取材・文/日向みく>