“悪質運転”の増加で、自転車の取締り強化へ。知らずに捕まる「違反ポイント」も
おなじみの便利グッズが違反に?
――他に重点ポイントとして入っている自転車の違反はなんですか?
疋田:一時停止不停止と信号無視もそうです。一時停止は、標識と車道に引かれた停止線ですぐにわかると思います。
――イメージとしては、車さえ守っていればいいようにも思われていますね。
疋田:自転車も守らないと危険なんです。これも出会い頭の事故に直結します。信号無視が危険なのはみなさんおわかりいただけているかと思います。
――傘差し運転も、非常に危なっかしく見えますね。
疋田:これも重点ポイントに入っています。自転車は風に弱いのに、雨の日は風が強いことも多いですし、傘は風を受け止めてしまいますからね。
違反なのに売られてる「器具」がある?
――ハンドルの真ん中に、傘を立てて取り付ける器具をつけている人も見かけますね。
疋田:あれは、手で差すよりはかなりマシです。だからあまり言いたくはないのですが、じつはあれで傘を差すのは違反なんですよ。
――違反なのに売られてるんですか?(笑)
疋田:そう、奇妙なことですが、器具自体は違反ではないんです。しかしあれで傘を差すのが違反になります。まず、普通自転車には「尖ったものをつけてはいけない」という規定があるので、傘をつけると違反になるんです。また、「横幅が60センチ以上になってはいけない」という規定もあります。だから、あの器具自体は違反ではないけど、あの器具で傘を差すと横幅60cm以上で違反になるんです。
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誰でも気軽に乗れる代わりに、ルールを遵守する意識も薄くなりがちな自転車。疋田氏によれば、実際に取り締まりが厳しくなる可能性は低いようだが、何より加害者にならないためにも、改めてルールを守って便利に自転車を利用したい。
<取材・文/Mr.tsubaking 編集/ヤナカリュウイチ(@ia_tqw)>