「ドンキーコング2」サントラは買取5万円に?“中古CD市場”、値づけの不思議
CD・DVDレンタル大手の「ゲオ」が中古CDの買い取りを終了。このニュースを嘆く人が多かった。しかしCDの価値としては、初期プレスのものや高音質盤などある一定の傾向のCDは高値のものがあるというのは、前編の記事で紹介した。
アナログレコードは人気を集めているが、CDはサブスクの存在によって脅かされている。しかし実際には、中古CDの買い取り価格が高騰しているものも多い。今回は記者が持ってきたCDを「セタガヤCD買取センター」の佐藤良平さんに査定してもらった。さぁ、どんな値段がつくか楽しみだ(※本文中金額は取材時のもの。中古CDの買い取り価格は日々変動しています)。
【前回の記事】⇒中古CD買取で500万円も!山下達郎など「高額買取品を見つける」5つのポイント
これは紙ジャケではなくデジパック
――前編の記事では、初期の値段が高い中古CDの特徴を聞きましたが、「紙ジャケ」っていうのはどうなんですか?
佐藤良平(以下、佐藤):「紙ジャケ」っていうと、紙でできているジャケットだろうって思いがちですが、「紙ジャケ」の定義って難しいんです。これ(記者が持ってきたCD)は、紙の台紙にプラスティックのお皿が付いているデジパックなんです。
中古市場で人気の紙ジャケっていうのは、当時レコードで発売された作品のLPジャケットをCDのサイズにミニチュア化しているもの。ものによっては帯から紙質、細かな付属品などまで再現している。言うなれば、復刻仕様ってことですね。
――「紙ジャケ」も日本独自の文化ですよね?
佐藤:そうです。帯と同じく日本独自の技術で凝っているものも多いですね。でも紙ジャケ全部が高いってわけではない。いわゆる定番作品、超のつく有名作品は紙ジャケでも何度も再発を繰り返すことがあるので、版によって人気の差がありますね。 エリック・クラプトンの『461OceanBoulevard』などはしつこく再発されてますが、SACDやSHM-CD仕様盤に人気が集中している印象です。
記者が持参したCDを査定してみたら…
――では、私が持ってきたCDの価値を見てください。まずコーネリアスのデビューアルバム『ファースト・クエスチョン・アワード』はどうですか?
佐藤:コーネリアスのこれは僕も持ってます! フリッパーズ・ギターを解散後、満を持してのソロだったので、よく売れていましたよね。でもコーネリアスは、CDよりもレコードのほうが中古で人気なんですよ。