岸田首相が1兆円支援を明言。市場価値を高める「リスキリング」とは一体何か
物理的に通常の環境とは異なる場所へ置く
「自分の好き嫌い」「興味があること」を久しく考えておらず、自分の正直な気持ちに蓋をしたまま仕事をしており、急に自分の興味関心と言われても、という人も多いのではないかと思います。自分の心の声に耳を傾けると言われても、思いつかないという場合もあるでしょう。そんなときにおすすめなのは、自分の行動範囲を広げ、とにかく行動量を増やしてみることです。
僕が本格的にリスキリングに取り組むきっかけをくださった恩師で『エクスポネンシャル思考』の著者である齋藤和紀さん(エクスポネンシャル・ジャパン共同代表)が、「小さな行動変容」がリスキリングの初動として大切だとおっしゃっています。
自分の身を物理的に通常の環境とは異なる場所へ置くこと、を意識するのです。例えば、会社からの帰り道を通常と違う道筋で帰ったり、日頃使っている近所のコンビニとは別のコンビニに入ってみたり。そうすると、いつもと違う風景や新しい発見に気づくこともあります。
行動範囲を広げ、行動量を増やしてみる
そういう瞬間にふと、自分が昔から好きだった趣味や、諦めてしまっていたことなどが、心の中に新たによみがえってくるといった経験をしたことはないでしょうか。
もし時間が取れれば、休日に旅をすることなどはとてもおすすめです。仕事や現実から離れ、新しい場所に行くことで、新しい人や新しいことと出会う確率が高まります。理想的には、海外など、極端に日本の今いる環境と異なるところ、価値観が大きく異なる場所へ行くことによって大きな刺激を得ることができます。
「発想力は移動距離に比例する」と言われることがありますが、まさに行動範囲を広げることでさまざまな価値観を吸収し、自分を見つめ直し、新しい価値観を学ぶことによって新しい着想を得ることができるのだと思います。このように行動範囲を広げ、行動量を増やすことで、自分が決めてしまっている枠から強制的に出て、新たな自分の中に湧き上がってくる気持ちと向き合うのです。