1番の苦労は「入店拒否」。全盲のヘルスキーパーに聞く、盲導犬と暮らす日々
盲導犬を「絶対に触らないでほしい」という人も
街中で盲導犬を見かけた際、周囲の人たちはどういう対応をすれば良いのか。
「電車、バス、街中どこにいても同じです。盲導犬に話しかけない、触らない、ものを与えない、アイコンタクトをとらない、ということです」
しかし、盲導犬に興味を示して「触ってみたい」と思う人も一定数いそうだが。
「私の個人的な考えですが、興味を持った場合には盲導犬利用者に『触っていいですか?』『近くで見ていいですか?』と必ず聞いてほしいです。ケースバイケースですが、確認を取ってもらえれば、接してもらうことはOKです。ただ、『絶対触らないでほしい』という利用者もいるということを忘れないでください」
盲導犬は信号の色を判断できない
街中で盲導犬利用者を見かけた際、「とってほしい行動」もあるようだ。
「歩道の真ん中付近に自転車が止まっていると、どうしても私たちは車道に出なければいけません。歩行を妨げる位置に自転車を止めない、加えて車道に出そうになった時は声をかけてもらえると嬉しいです。
あとは、信号待ちのタイミング。盲導犬は信号の色を判断できないため、私たちは自動車の発信音や人の足音を聞いて歩き出します。私たちは音を頼りにしているため、信号待ちしている際には気にかけてもらえたらと思います。直接話しかけずとも『青になったし渡ろっかな』と口にしてもらえるだけでも十分です」